5ch勢いランキング トップ > 文芸書籍サロン > ワイが文章をちょっと詳しく評価する!【237】 > キャッシュ - (2022-08-19 11:06:24 解析)

スレタイ検索

■トップページに戻る ■全部 ■1- ■最新50 【スレッドを最新に更新】

ワイが文章をちょっと詳しく評価する!【237】

1 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ bf2f-sFmp)
2022/08/06(土) 07:43:33
オリジナルの文章を随時募集中!

点数の意味
10点~39点 日本語に難がある!
40点~59点 物語性のある読み物!
60点~69点 書き慣れた頃に当たる壁!
70点~79点 小説として読める!
80点~89点 高い完成度を誇る!
90点~99点 未知の領域!
満点は創作者が思い描く美しい夢!

評価依頼の文章はスレッドに直接、書き込んでもよい!
抜粋の文章は単体で意味のわかるものが望ましい!
長い文章の場合は読み易さの観点から三レスを上限とする!
それ以上の長文は別サイトのURLで受け付けている!

ここまでの最高得点79点!(`・ω・´)

前スレ
ワイが文章をちょっと詳しく評価する!【236】
https://5ch-ranking.com/cache/view/bookall/1652010102 VIPQ2_EXTDAT: checked:vvvvv:1000:512:: EXT was configured
2 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ 132f-sFmp)
2022/08/06(土) 07:44:13
新スレもよろしく!(`・ω・´)ノ
3 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ 132f-sFmp)
2022/08/06(土) 08:17:15
美世君の捧腹絶倒の話で保守をよろしく!

急な客人を迎えることになった!
と云うことで買い出しに出かける!(`・ω・´)ノシ 未成年淫行の話はしなくてよい!
4 :
美世だが (アウアウウー Sa55-vpJr)
2022/08/06(土) 16:07:54
みんなペンギンって知ってる?
あのヨチヨチ歩きの可愛い鳥だよ
鳥なのに空を飛ばずに水の中を自由に泳ぐんだよ
そのスピードは凄くてさ、水面から飛び出したら1m上の氷盤の上にストンと着地できる勢い
なんでだよwwwww一度は空を飛んだのに何故に水中で極めてんだよwwwww
飛んでりゃよかったじゃねーかwwwww
そのペンギンだが何故か南極に多い
皇帝ペンギンなんかは南極でも極寒の地域にいるんだよ集団で
なんで集団なのかと言うと身を寄せあって寒さを凌ぐ
これだけだと美しい話だろ?
際の部分では押し出しあいが激しいwwwww
押しくら饅頭押されて泣くなwwwwwwってやかましわwwwww
ペンギン話はまだ続く
その1団のペンギンだが、狩に出るのは時間帯が同じ
通勤ラッシュがあるんだよ
でも氷山のはしっこでペンギンは足を止めるので朝の大渋滞が起こる
なんで足を止めるかと言うと
水面下に出勤ラッシュに期待したシャチとかヒョウアザラシがいるかもしれないから
じゃあどうするか
2列目のやつが1列目のやつを突き落として確かめるwwwwwちょwwwwwwヒドスwwwwww
ホームの最前列には気ィつけとけやってやかましわwwwwwwww

ちょっと間をおいて続きます
5 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ 337d-BHIy)
2022/08/06(土) 16:30:24
5年に一回くらい見返す友人の写真があるんだけどその写真を見てるちょうどそのとき当の本人から10年ぶりに電話かかかってきたるするから宗教がつけ入るスキマが生まれるんだろうな
もちろんただの偶然です
6 :
この名無しがすごい! (ササクッテロロ Sp5d-TEL0)
2022/08/06(土) 19:15:37
二年ぶりの夏祭り。
行き交う人々の描写メモ。
祭り気分のお裾分け。
韓流スターを気取り切れない様の彼氏と
ブルドッグの様に不機嫌な顔の彼女。
薄茶色のワンピースにハイヒールを履いて急ぐ女性。黒いマスクにしかめ面。彼女の白いおでこに茶髪の前髪か汗で張り付いている。
濃紺に白い百合をあしらえた浴衣姿の女の子。足が痛いのか草履を鳴らす音にズレがある。
黒いジーンズにグレーのティシャツを着た彼氏は、気づいていない様に祭りの先へ先へと急ぎ足。
浴衣姿の三姉妹。一番小さな子の手には水風船。
空の端は赤く、夜を引っ張り出している。
ドン、という音が響き始めた。何処か遠くで打ち上げ花火。
7 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ 0101-KRB5)
2022/08/06(土) 22:08:44
うちの地方は一番大きな祭が中止になりました。
他も追随して軒並み中止になりそう。
しゃあないね。
こうなったら伝統と歴史のリモートイベント、ワイスレ杯で日本の夏を盛り上げるしかありませんね。
8 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ 132f-sFmp)
2022/08/07(日) 09:12:51
セレフィの事件簿
第2話
>「でもキアラしゃんっ、間違いなく犯人は女の子を助けた男ですよ、お金持ってたんですから決まりですっ」
>「キアラしゃん、何の能力か分かったんですねっ」
(「さん」ではなくて「しゃんっ」になっていた! 興奮すると「しゃんっ」になるのだろうか!
 口述筆記が続いているのであればここまで再現しなくてもいいのでは! 細かすぎて逆に不自然に思える!)

>だからキアラさんに注意されてしました。
(脱字があるように見える!)

>あと皆には、犯人の能力が何なのか、まだ黙っておきます。うしし。
(皆が読者を想定しているのであればメタ発言となる!)

第3話
>「抱ち着く、わかっております、了解です!」
(舌足らずではなくて打ちミスの類いだろう!)

内容は以前に読んだ小説とほぼ同じ!
口述筆記の形態だけが違う!
語り手のセレフィの言葉遣いが安定しない!
幼い子供のような口調は年相応に思えるが、
地の文に当たる語りは冷静で年齢以上!
興奮している時は良いが統一されているようには感じない!
あとトントン拍子で事件が解決する! 相手はレベル10の能力者で任意で時間を止められる!
もう少し手こずっても良かったのでは! または相手の能力を10未満にする等!

ワイの感想!(`・ω・´)
9 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ 132f-sFmp)
2022/08/07(日) 15:41:46
コシヒカリビールが意外と美味い!

今日の執筆はここまでにしよう!(`・ω・´)
10 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ 137d-BHIy)
2022/08/07(日) 19:45:44
ワイスレ杯でひとつ提案があります
投稿エラーのとき2レス可にしてもらえませんか
自システムで1800字でも改行の具合でエラーになったりするんですよね
で、文章削ったり行を詰めたりするわけですがその作業がなんとも不毛で文章の仕上がりも不本意になりがちです
基本は1レス縛り2000字以内、投稿エラーで2レスにする場合は作品の最後に文字数を入れるということでどうでしょう
もちろん字数オーバーは失格ということで
11 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ 132f-sFmp)
2022/08/07(日) 20:10:07
>>10
ワイも他の祭りに参加した時に何度かエラーで弾かれたことがある!
その度に文字を削り、苦労を強いられた! それは他の参加者も同じ!
決められたルールの中で競い合うことに意味がある!
あと二レスにすると投稿ラッシュの時にややこしくなる!
やはり一レスの方が見易く間違いが起き難いのではないだろうか!

そのような考えもあってルールを変えるつもりはない!(`・ω・´)すまない!
12 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ 137d-BHIy)
2022/08/07(日) 20:33:05
なるほど
確かに混乱するかもしれませんね
了解です
13 :
美世だが (アウアウウー Sa55-vpJr)
2022/08/07(日) 20:52:36
イワトビペンギンの話は置いといて
ワイスレ杯のいいところは
言いたい事を削って削って一文に纏めるところ
必要最低限であり、かつ鋭いナイフのように
俺はしぶといワイフみたいだけどな
14 :
美世だが (アウアウウー Sa55-vpJr)
2022/08/07(日) 21:11:10
なんか言葉足りず
15 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ 137d-BHIy)
2022/08/07(日) 21:18:42
>俺はしぶといワイフみたいだけどな

最近はワイスレ杯で影の薄いただの参加者だろw
16 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ 132f-sFmp)
2022/08/08(月) 06:39:10
おはよう、諸君!

第六十回ワイスレ杯は何事(ワイの事情)もなければ今月の十七日に開催する!
難しいお題を希望する者がいたので少し手強い内容になるかもしれない!

よろしく!(`・ω・´)ノ
17 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ 1b5f-wg88)
2022/08/08(月) 12:59:59
>>16
17日、承知しました!
18 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ 132f-Htvk)
2022/08/08(月) 15:12:45
ノートパソコンの挙動がおかしい!
ちょっと新しいノーパソを買ってくる!

諸々の設定等に時間を要すると思うので、
ワイスレを二日間お休みとする!(`・ω・´)ノシ 二十万で買えればいいが!
19 :
美世だが (アウアウウー Sa55-vpJr)
2022/08/08(月) 21:00:48
死ぬ死ぬ詐欺なのはわかってる
ただ、自分が持てる最大のカードがそれだったんだろう
命をかけて俺への不満を叫ぶ奴に冷たくはできなかった
20 :
美世だが (アウアウウー Sa55-vpJr)
2022/08/08(月) 22:09:30
ん?
何言ってんだ俺は
21 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ 132f-Htvk)
2022/08/10(水) 14:16:02
テスト!
22 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ 132f-Htvk)
2022/08/10(水) 14:18:32
「もう新しいのにしましょ」規制を乗り越えた!

やれやれ! それにしても新しいパソコンは速い!
シャットダウンから起動! メイン画面が表示される時間が五秒も掛からない!
スリープモードが必要ない! さすが今夏モデル!(`・ω・´)ビールを飲むか!
23 :
美世だが (アウアウウー Sa55-vpJr)
2022/08/11(木) 00:42:10
思った事をつらと書き重ねる
24 :
美世だが (アウアウウー Sa55-vpJr)
2022/08/11(木) 00:51:42
砂浜で野宿する
今の時期蚊屋kテントはいらない
最大に暑い時期に蚊は何故かいない
25 :
美世だが (アウアウウー Sa55-vpJr)
2022/08/11(木) 00:54:28
今の砂浜のいいところは漂流勿で燃料は事欠かないこと
恥ずかしげもなくプラスチックを焚き付けに使う
26 :
美世だが (アウアウウー Sa55-vpJr)
2022/08/11(木) 01:47:31
もちろんプラスチックは焚き付けでなしかなく
勢いがついたら漂着した木片を使う
27 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ 132f-Htvk)
2022/08/11(木) 06:30:26
おはよう、諸君!

何やら5ちゃんで新しい規制が増えていた!
ワイスレ杯の開催日が近づいている!
ちゃんとスレッドに書き込めるかどうかを
事前に調べた方がいいかもしれない!

さて、気持ちよく仕事をしよう!(`・ω・´)
28 :
テスト (ワッチョイ 517d-BHIy)
2022/08/11(木) 08:29:15
 孫がいなくなった。
 息子夫婦はそれこそ死に物狂いで、警察はもとより近所から親戚まで頼れるところはすべて頼って、心当たりのある場所から、歩いて行けるような池や川原や土手をくまなく探し回ったが、見当たらなかった。
 二日経ち、三日が経っても手掛かりはようとして掴めない。ひょっとしてと思いつつ、待っても不審な電話がかかるでもなく、脅迫状が届くわけでもなかった。誰かに憎まれる心当たりも、誰かを恨んだ心当たりもないと、夫婦は絞り出すように言う。ただ時間だけがじりじりと過ぎていった。
 孫を最後に見たのは、私だった。私は息子たちとまともに顔を合わすことができず、自室に引き込んでじっと息を潜めるように過ごすほかなかった。

 孫は小学二年生。体が小さいので女の子のようにも見えるボーイである。じい、じいと懐いてはいたが、如何せん可愛げというものがなかった。出来過ぎるというのも考えものである。お受験とやらで大学まである一貫校に入ったが、どうやら飛び級で秋には学年が進むらしい。そのせいか、近頃やけに大人びた口を利くようになった。

 先日も私と散歩の途中、吠えついてきた近所の犬を杖で思い切り叩いたところ「かわいそうだから止めて」などと言う始末。何がかわいそうなものか。人に向かって吠えるような駄犬は、思い切り打擲《ちょうちゃく》して躾けてやらねばならぬというのに。
 これは人とて同じことなのだ。叩くということは、相手を思い、相手の為になることなのだが、その厳しさ故に、じつに己の心をも叩くことに繋がる行為なのである。相手を鍛え、そして己も鍛えるという優れて高貴な行いなのだ。このような尊い行為こそが、人類を進歩せしめるのである。

 あの日も変わることのない、いつもの夕刻であった。小学二年生の小僧があまりに生意気な口を利くので、ついに私の堪忍袋の尾が切れた。今どきの、所謂キレたというやつである。なぜそうなったか今ではよく覚えておらん。しかし、このまま放っておいては、ロクデモナイ大人になることは明らかである。申し述べたように私がキレたのにはそれ相応の理由があり、躾けるためには致し方のない出来事であったのだ。仕方がなかったのだ。

 彼の骸を自室の床下に埋めると、私は仏壇の妻にことの次第を報告した。もちろん許してはもらえぬと思ったが、なんと妻は寛大にも私に許しを与え、あまつさえ、その秘密を持ったままこちらにいらしゃいと、温かい言葉まで呉れたのである。私はこのような妻に対し、優しい言葉のひとつも掛けてやれなかったことを今となっては悔やんでも悔やみきれない。

 さて、しばらくして、少し匂うかなと気になり、畳をはぐって床下を見たところ、どういうわけか右腕が少し地面から出ているではないか。しかも、それはまるで握手を求めるかのように、私に向かって真っ直ぐに伸びているのである。私は了解した。彼は、己の増上慢を反省し、和解を申し出てきたに違いない。
 あい分かった。私は伸ばされた手をしっかりと握り返した。暖かな親愛の情が湧いた。例え、いっとき憎らしくても、そこはやはり身内である。家族である。そのような心情が、つい私の手にいらぬ力を入れさせた。彼の右腕が肘からすっぽりと抜け、私の手元に残った。

 かれこれ一年近く経つ。家の中は相変わらず火が消えたように沈んだままである。
 孫の手はいい塩梅に干からびて、背中を掻くのにちょうど良い固さになって居る。
29 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ 1369-9Xv3)
2022/08/11(木) 10:31:41
>>28
傑作!
途中で流れは読めたけど、さてこれをどう落とすのかと思ったら、まさかこう来るとは予想できなかった。
これは拍手を送らずにいられない。
30 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ 1369-9Xv3)
2022/08/11(木) 10:33:59
ああっ
短文に「これ」を2回使ってしまった恥ずかしい!
31 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ 137d-BHIy)
2022/08/11(木) 11:45:04
>>29
ありがとうございます
だいぶ前に「孫の手」というタイトルでここに投稿したやつです
たしか72点もらいました
32 :
この名無しがすごい! (ササクッテロラ Sp5d-iK/e)
2022/08/11(木) 14:10:38
良い文章だ
33 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ 132f-Htvk)
2022/08/11(木) 17:12:15
>>28
腐臭であれば「匂う」よりは「臭う」の方がいいだろう!

実に懐かしい!(`・ω・´)
34 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ 597d-BHIy)
2022/08/11(木) 23:50:10
たしかに「匂う」じゃなくて「臭う」ですね
35 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ 0101-iK/e)
2022/08/12(金) 06:12:10
まあ孫は目に入れても痛くないとも言うし
すでに少し狂っている彼にはかぐわしい匂いに感じたのだろう
36 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ 132f-Htvk)
2022/08/12(金) 06:24:32
おはよう、諸君!

昨日は飲みすぎた! 気づけば縁側に寝ていて蚊の餌食となっていた!
二日酔いにはならなかった! ビールで助かった! 日本酒に切り替えていれば今頃は……!

今日はアイスコーヒーを傍らに置いて執筆に励むとしよう!(`・ω・´)
37 :
美世だが (アウアウウー Sa55-vpJr)
2022/08/12(金) 14:33:59
俺も昨日は飲みすぎた
美人ママの店なんだが
カウンターとボックス一席しかないんだ
俺はピンだけど他の客とぎゅうぎゅう詰めになってカラオケ歌いながら盛り上がってたんだ
でも3時越えたら次々と帰っていってボックスで酔いつぶれてるのが一人
ママが俺の隣に来て二人で飲んでたんだ
こらチャンスだとばかりにそりゃもう必死に口説いてたんだけどな
そこは百戦錬磨の飲み屋経営者
うまくかわすだけで打っても響かねーんだよ
でも酒をどんどこさと奢ってたらなんか俺のちんちん触ってきたwwwww
なんだこの超展開wwwwっうぇうぇ
だから俺も甘い言葉をささやきながらおっぱいさわったよねウヒョー
もうここまで来たらオッケーだよねと思ってたさ
でもスカートに手を入れたらバシッっと足を閉じられたwwwwwww
何でだよwwwww
俺のちんちん触ったんだからお
の前ピーも触らせろよwwww
まあ最終的には触ったんだけどどうしてもパンツは脱がない
まあ酔い潰れてるとはいえ客がいるからな
しかし酒を飲ませながら食い下がる俺
そしたらさ
潰れちゃったwwwww
ちょwwwwwおまwwwww
俺の、俺の、俺の話を聞けーwwwwまだ口説いてる途中なんだけどwwww
しょうがないからスツール3脚並べて寝かしてさ、でも寝返り打ちたがるから腰を抱えて一人で飲んでたの
もうカラオケのタイトル画面がガンガンうるさくてしかもクーラー全開だから朝方は超寒いの
夜の姿のママを俺のパーカーでくるんで凌いでたんだけど油断した隙にママが転げ落ちたんだよ
床はマホガニーのなんちゃって大理石でむちゃくちゃ冷たい
10年前の俺なら余裕でお姫様抱っこなんだが今はひょろひょろで167の女なんか抱けない
しょうがないから床に転がる彼女に覆い被さって抱きついてから
どんでん返しwwwww
柔道技で言えばなんていうんだwwwww
俺の背中めっちゃ冷たいんだけどママの暖かさでチャラwwwww
そしたら寝ぼけたママがめっちゃキスしてくるんだよwwwwww
ちょwwwwww生殺しはやめてwwwww
そしてすっかり明るくなったころに起きたよ
んでなんて言ったと思う?
7000円ですだってwwwwww
やっすwwwwww
どうでもいいけど俺の第一ちんぽ汁返せってやかましわwwwww
38 :
美世だが (アウアウウー Sa55-vpJr)
2022/08/12(金) 15:15:40
前々から欲がない人だとは思ってたが昨日はデフレすぎた
何か特別な意味があると思いたい
実はその店に行く前に20代の女の子と回らない寿司食って一緒に出勤したんだけどな
バブル時代なら10万かかった大将お勧め旬のお決まりセットも今は2万ぐらい
お店の料金と会わせても5万もかからないんだ
デフレ過ぎる
稼ぎもデフレだけどな
39 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ 132f-Htvk)
2022/08/12(金) 15:16:20
えーマジ引くわー
こわー(`・ω・´)最悪ー
40 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ 132f-Htvk)
2022/08/12(金) 15:20:09
ママのパンツ越しに鼻うずめてるわーこれー
クンカクンカで物足りなくなってやってるヤツやわー
フィストファ〇クのがんづきのガンギマリー

ちょーこわー(´・ω・)(・ω・`)ネー
41 :
美世だが (アウアウウー Sa55-vpJr)
2022/08/12(金) 21:03:59
してないわwwww
これでも恋愛はフェアな主義なんだぜ
特に今回のママは過去に昏睡強姦で妊娠させられた
そこまでぶっちゃけさせるのに5年かかったよ
でもそんな経験があるのに俺の前で酔いつぶれたってことは気を許されているって感じたから特に大事に扱ったわいな
42 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ 597d-BHIy)
2022/08/12(金) 21:29:15
おれが観た昏睡レイプ動画はその女かもなw
43 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ 422f-toPh)
2022/08/13(土) 05:37:46
おはよう、諸君!

性獣美世君の日常が程よい寒気を与えた!
涼しい間に仕事を進めよう!

さて、やるか!(`・ω・´)
44 :
美世だが (ワッチョイ 4279-GDS4)
2022/08/13(土) 06:44:13
一昨日の山の日は社員を休ませる為に1日中電話番をしてたけど、今の俺は3連休じゃーい
今日も弾けるぞー、涼しい時間に野外食してからネオン街に埋没だヤーウェーイ!
45 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ 422f-toPh)
2022/08/13(土) 07:03:14
パリピか!

朝ご飯にしよう!(`・ω・´)
46 :
美世だが (アウアウウー Saa5-GDS4)
2022/08/13(土) 10:22:49
パリピ孔明は見て損はないぞ
1800年前の知識を今の音楽界にぶっ混む話だ
47 :
美世だが (アウアウウー Saa5-GDS4)
2022/08/13(土) 10:30:04
転生した諸葛亮が
の一文を忘れてたな
逆異世界話だ
48 :
美世だが (アウアウウー Saa5-GDS4)
2022/08/13(土) 14:05:35
昨日はさ
バックパックを担いで山を超えて岩をへずりながら砂浜に行ったんだよ
今の時季はどこのビーチに行っても人がいっぱいだよな
けど俺が行くところは過酷な上に情報もほぼない
正にプライベートビーチなんだよ
そこで持参した調味料や真水を使って料理すんだよ
この真水ってのが貴重でね
知ってるだろ?1リットルで1kgなの
3リットルも持てばひーひーなんだ
だから洗い物は海水混ざりの砂で擦って落とすんだが鉄器はほっといたら錆びるんだ
そして真水で洗う
それは置いといて海水を汲むのにな
波打ち際だと砂が舞ってるんだ
だからそこで洗っても道具に砂が噛んじゃって結局錆びる
だから30センチぐらいのとこまでビニールバケツ持って立ち込むんだけどな
その海岸さ
干潮の時は波打ち際から3メートルで水深1メートルwwwww
はまる俺様wwwww
立ち上がろうとするも押しては引く波と自分の浮力で足元がままならない
溺れるwwwwww
助けを呼ぼうにもここは真っ暗なプライベートビーチ
酔っ払ってるしこのまま死ぬwwww
みっともなさ過ぎるwwwwww
最寄りの空き地に車停めてるしすぐ特定されちゃうよ
明日のニュースで53歳男性が波打ち際で死亡しましたなんて報道されちゃうし
警察の調書なんかにも実名入りで向こう5年間保存されちゃうんだよ
死ねねぇ!俺は奮起した
おりゃあ!って立ち上がったらさ、何故か安定してるんだよ
ビニールバケツに入った海水の重量が波の反対に作用して奇跡の安定wwwwちょwwwwww
心柱wwwww
法隆寺かよwwww東京スカイツリーかよwwwwwww
古代技術で何とか生き延びました
大丈夫か古代
ああ、大丈夫だ真田、デスラー総統がチラッと見えたけどなってやかましわwwwww
49 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ fd8d-C0SX)
2022/08/13(土) 18:03:22
相変わらず暇そうな、ぷぅぎゃああああああと美世の二人
50 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ fd8d-C0SX)
2022/08/13(土) 18:15:37
>>28
>心当たりのある場所から、
>誰かに憎まれる心当たりも、誰かを恨んだ心当たりも

心当たりを何度も使い過ぎの感あり
使うのを一つに絞って、他は別の言葉にしたほうがいいな

>なぜそうなったか今ではよく覚えておらん

急に「おらん」という語り口調が変わって違和感はある

ちなみに「孫の手」というの孫が語源ではなく
中国の仙女、麻姑(まこ)の手だそうだ
51 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ fd8d-C0SX)
2022/08/13(土) 18:20:43
>>28
くわえて、あえて言えば

>孫がいなくなった。

からの冒頭の数行は、私本人は知っている事象なのに
叙述トリックのつもりなのか
さも知らないかのように書き出すのは
このスレ以外だと(たとえばミステリー板に投下でもすると)アンフェアであろうと指摘する人も出るに違いない
52 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ 427d-DdD1)
2022/08/13(土) 18:59:11
えんぴつ?
53 :
美世だが (アウアウウー Saa5-GDS4)
2022/08/13(土) 19:15:34
>>49
おう、今は暇だぞ
いっぱい働いたからな
そんで今日は道の駅で買った鯛を海岸でさばいてね
背開きだよ
良い風が吹いてたんで何回か塩水に浸して干してたんだよ
そしたら外人が話しかけてきた
外人てグイグイ来るよな
いきなり俺が干してたタイをツンツンして、これは釣ったのかって聞いてくるんだよ
いや道の駅で買ったんだよって言っても道の駅が伝わらない
まあ、小三十分話してたんだが、コイツそもそも中東っぽい
だからウェーアーユウフロムって聞いたんだよ
そしたらなんて言ったと思う?
アゼルバイジャンwwwwwww
ソ連崩壊で今のウクライナ並みにぐっちゃぐちゃになってたあそこだよ
三大都市ならわかるけど何でここに来たんだよwwwwww
そう聞いたらさ
ビジネスだってwwwwww
何のビジネスだよwwwww
聞いたけどよくわかんなかった
It's not my businessってやかましわwwwww
54 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ e12f-toPh)
2022/08/13(土) 20:43:13
あ、うん!(`・ω・´)
55 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ e12f-O3lh)
2022/08/14(日) 08:18:21
三日後か!
溜まっている仕事を片付けなければ!

茗荷の収穫が終わりを迎えようとしている!(`・ω・´)
56 :
美世だが (アウアウウー Saa5-GDS4)
2022/08/14(日) 19:33:44
 薄ぼんやりした霧に覆われた監獄のような場所で閉じ込められて、締め切りに追われ、鞭で叩かれて仕事をしていた。
 泣きそうになりながらも歯をくいしばって働いていた。もうダメだと思って足から崩れそうになった時、不意に陽光が差した気がした。額が暖かい。
……けさん
 誰だ。
「洋介さん」
 ぱっと霧が晴れて俺はベッドに寝ている事を思い出した。
「洋介ってば!」
 俺は目を開いた。天井をバックに貴子がいた。ぱっと笑顔が弾ける。
「もう! 救急車案件なのかと思うじゃない」
 そうだった。俺は3日間のデスマーチの後に何とか成功させて、虚ろな頭で帰宅し、ろくに貴子の話も聞かないまま、スーツごとベッドに倒れ込んだんだった。
 今の俺は何故かパジャマを着ている。ぐうと腹が鳴った。貴子が笑って言った。
「そうだと思って準備はしておいたよ」
 そう言って貴子が部屋を出た後、少しぼーっとして壁時計を見た。午後3時だ。士気を高めるという名のボケタイムを享受した後、やおらベッドを降りた。
 ドアを開けると何やら良い香りが漂ってきてまた腹が鳴る。起き抜けに食欲があるのは俺の長所なんだろうか。
 頭をボリボリかきながらリビングに行ってソファーに座り、テーブルに斜めに放り出されていた女性誌を手にとった。
 几帳面な貴子が横のバスケットに入れずに放り出してたのは珍しい。ああそうか、こういう事だ。いつも貴子は俺と一緒に過ごせない事が不満だった。
 だから昨夜、久々に休めそうだと電話した時は歓喜したような声だった。なのに俺が起きてこない。
 貴子なりに気を使って起きてくるまで暇を潰してたんだろうけど、3時が近づくとちょっと不安になって、雑誌を放り出して起こしにきた。寝ぼけている割には名推理だ。
 貴子がオードブルとビールをキッチンスペースのテーブルに置いた。そしてこちらを見やると笑って言った。
「ああ、それソースを煮てるアラームが鳴ったから慌てて放り出したの、しまっといて」
 全然違った。俺は何を作っているのかと貴子の後を追ってキッチンに立った。
 すると、グラグラと沸いた寸胴の蓋を開け400gぐらいのスパゲティを握った。ちょっと多くないか。まあ食えるだろう。
 すると貴子は一旦火を止めてからパスタを投入し、しんなりするまで混ぜてから火を着けた。俺は頭を捻った。けど答えが見つからずに素直に聞いてみた。
「なんで一回火を止めたんだ?」
「ん? えーいやいや、洋介がそうしろって言ったんじゃん」
 は? 何の話だ。俺は考えた末に一つの可能性に行き当たった。俺が学生の頃、ワンルームのショボい単発コンロと雪平鍋でパスタを茹でる時、グルリと麺を広げると中ほどから焦げてしまう。
 だから火を止めてふやかしてから沈めてたんだった。そう思い当たって吹きそうになった。寸胴ならカンケーねーしと思い切り指摘してやろうと思ったが、でもその言葉は飲み込んだ。
 ひとしきり腹筋を痙攣させた後、この話は墓場まで持っていこうと思った。そして貴子がパスタを茹でる後ろ姿を見るたびに、あの青春時代を思い出そう。そう思った。
 
57 :
美世だが (アウアウウー Saa5-GDS4)
2022/08/14(日) 20:59:45
この話、もうちょっと練った方がいいな
58 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ fd8d-toPh)
2022/08/14(日) 22:20:39
>貴子が笑って言った。
>「そうだと思って準備はしておいたよ」
>そう言って貴子が部屋を出た後

些細なことだけど「貴子が笑って言った」「そう言って貴子が~」は同じことの繰り返しを書いているので
清書する際、どちらかを省略して一つにまとめたほうがいいと思う
59 :
美世だが (アウアウウー Saa5-GDS4)
2022/08/15(月) 00:41:35
>>58
 言葉のクドさには気をつけてたけどやっぱり穴があったか。
まあ7時ぐらいの日暮れにピカッっと閃いて30分で書いたしな。
 単発コンロでパスタ食うには雪平鍋に超アルデンテでアルミ薄被せてから蒸らしといて、フライパンと入れ換えてスパイス炒めてなんて工程もあるんだよ。
 でも文章の中では雑味になると思ってやめといた。
60 :
美世だが (アウアウウー Saa5-GDS4)
2022/08/15(月) 00:50:53
雑味になるっつーか俺には使いこなせないと言った方がいいのか
61 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ e12f-O3lh)
2022/08/15(月) 06:04:36
>>56
>貴子が笑って言った。
(この一文は削ってもよい!)

>そしてこちらを見やると笑って言った。
(貴子が笑って言うのは二回目! 苦笑の場面なので別の表現に変えてもよい!)

>ひとしきり腹筋を痙攣させた後、この話は墓場まで持っていこうと思った。そして貴子がパスタを茹でる後ろ姿を見るたびに、あの青春時代を思い出そう。そう思った。
(大袈裟な表現に思える! 「思い出そう」と「そう思った」が字面的にやや拙く見える!
 「~あの青春時代を振り返ろう。そう思った」としてもよい!)

丁寧な作りは説明口調に見える時がある!
仰々しい表現もどこか作り物めいて見えた!

久しぶりに文章を書いたのだろうか67点!(`・ω・´)
62 :
美世だが (アウアウウー Saa5-GDS4)
2022/08/15(月) 06:53:17
ん~そんなに不自然だったかな
違いがよくわかんないけど
まあ、批評は受け入れるしかないんだが
63 :
美世だが (アウアウウー Saa5-GDS4)
2022/08/15(月) 06:54:06
さて家に帰ってから出勤するか
64 :
美世だが (アウアウウー Saa5-GDS4)
2022/08/15(月) 13:17:33
一人で暇だ…… 電話も鳴らない
そりゃそうだ今日は誰も働いてないよ
でも今日は3時ぐらいに引けて仏様を送りに行こうと思う
ある恩人の御霊だが、その一人娘さんと行くんだ
上に兄貴がいるがそいつは東京暮らしで帰ってこない
だから二人で行く
まあ、義理半分、下心半分だ
浴衣を着とけって言ったらあっさりOKしたので俺も着ていこうと思うんだが
問題がある
浴衣と下駄では運転できねえwwwwww
ひねり出した答えが近くのホテルで着替えて徒歩で行くwwwww
スラックスにワイシャツ作業服で入ってきたのに浴衣でカランコロンとお出かけwwwww
バッグの中身は巾着と裾を駆使して分散wwwww
お盆だけに不謹慎な事はできないけど、恩人へのお参りと、心細い彼女の心の支えになる作戦だ
恩人ごめんなさい
65 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ e12f-O3lh)
2022/08/16(火) 05:35:06
おはよう、諸君!

明日、ワイスレ杯を予定していたが思いもしない事態が発生!
購入したばかりのノートパソコンの画面にいきなり縦線が入った!
再起動しても消えない! 何をするにしても邪魔になるので今日、
朝一で購入した電気屋に行ってくる! 修理に出すことになると、
明日のワイスレ杯は残念ながら延期となる!

購入して一週間も経っていない! 新品と交換できればいいのだが!(`・盥・´)怒りマックス!
66 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ 827d-DdD1)
2022/08/16(火) 10:40:15
初期不良ですか
面倒臭いですよね
早期の開催を楽しみにしてます
67 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ e12f-O3lh)
2022/08/16(火) 15:14:45
書き込みテスト!(`・ω・´)
68 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ e12f-O3lh)
2022/08/16(火) 15:17:03
成功した!
新品と取り換えて貰った!
店の中でデータの移動を行い、
家に帰宅後、細々とした設定を入れ直した!

と云うことで第六十回ワイスレ杯は明日の開催が決まった!(`・ω・´)やれやれ!
69 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ 4902-usrA)
2022/08/16(火) 17:33:44
じゃ、参加させてもらいまーす
70 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ 067d-DdD1)
2022/08/16(火) 19:42:41
  ∧∧ コイヤァァァァ!!
 (д´*)
 (⊃⌒*⌒⊂)
  /_ノωヽ_)
71 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ 6e02-T/zr)
2022/08/16(火) 23:20:51
>>68
この夏身内が鬼籍に入り、今年のお盆は特別でした
ワイスレ杯参加できないかもしれませんが、皆さんの優れた作品を読めるのが楽しみです
72 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ e12f-O3lh)
2022/08/17(水) 01:44:38
第六十回ワイスレ杯のルール!
設定を活かした内容で一レスに収める!(目安は二千文字程度、六十行以内!) 一人による複数投稿も可!
前回と同じく「記名投稿、無記名投稿」は任意で選べるものとする!
通常の評価と区別する為に名前欄、もしくは本文に『第六十回ワイスレ杯参加作品』と明記する!
ワイが参加作品と書き込む前に作者が作品を修正する行為は認める!

今回の設定!
ずばり夏野菜! テーマに沿ったものを話の中心に据えて物語を展開して貰いたい!
ハートフル、コメディ、シリアスなど、幅広いジャンルで書けると思う!
故に難しいとも云える! 主題を見つけてぶれることなく駆け抜けて貰いたい!

応募期間!
今から土曜日の日付が変わるまで! 上位の発表は投稿数に合わせて考える! 通常は全体の三割前後!
締め切った当日の夕方に全作の寸評をスレッドにて公開! 同日の午後八時頃に順位の発表を行う!

やや遅れて今からスタート!m9っ(`・ω・´)
73 :
第六十回ワイスレ杯参加作品 (ササクッテロラ Spf1-Uudr)
2022/08/17(水) 14:11:14
 皿に残された細切りのピーマンを見て、私は溜息をついた。一晩氷水につけて苦味を抜いたにもかかわらず、息子は食べてくれない。
「食べてみて。栄養満点なのよ」
「無理。僕、ピーマン嫌いだから。栄養の問題じゃないから」
「……せっかく買ってきたのに。どうすればピーマンのことを好きになってくれるの?」
「ピーマンがこの世から消えたら、ピーマンのことを好きになるよ」
 ……どうしてこんなに捻くれてしまったのか。思わず睨み付けると、息子は感情のない鉛色の瞳をこちらに向けた。
「じゃ、宿題するから」
 ゲームするから、とでも言ってくれたら良かったのに。私はそれ以上は何も言えなくなり、食卓を後にする息子の背中をただ見送った。
 一人取り残されたダイニングに響くのは自分の咀嚼音だけ。随分と遠くへ単身赴任している夫の不在を恨めしく思った。

 今日こそは! と意気込んで作ったのは、とある本を参考にしたピーマン入りの鶏つくね。微塵切りにしたピーマンを鶏挽肉と混ぜ、コッテリ味のタレをつけて二度焼きしたものだ。見た目からはピーマンが入っていることは分からない。
 食卓には芳ばしい香りが漂い、食欲をそそる。これならば大丈夫。きっと息子は食べてくれる筈。
 音もなく現れた息子がテーブルにつくのを緊張しながら見つめる。息子は四本の指で箸を操り、鶏つくねを皿に取った。そして口には入れず、箸でつくねを半分に割る。その断面には緑色がまばらに見える。当然、ピーマンだ。
「お母さん。これは何?」
「……鶏つくねって料理よ」
「僕、ピーマン嫌いだって言ったよね? やり方が姑息なんだよ。お母さんは」
 そう馬鹿にしたように言い、息子は鶏つくね以外のおかずを無言で口に運ぶ。ガチッガチッと二人の咀嚼音がダイニングに響く。なんてつまらない食事だろう。これなら一人で食べた方がマシだ。

 食器を洗い終え、一人食卓に座ってお茶を啜りながら本のページを捲る。その本は随分と古く表紙はボロボロだ。かろうじて読める日本語のタイトルは『子供がピーマンを好きになる二十のレシピ』。私が先日、古物商で見つけたものだ。
 日本語は地球語の中でも難解で、読み解くには時間がかかる。写真があるので見た目は分かるけど、味付けについてはちゃんと翻訳しないと駄目だ。
「次はどの料理に挑戦しようかしら」
 かつてこの星──地球──を支配していた地球人。この本を書いた地球人は私と同じような主婦だったのではないだろうか。そう思うと急に親しみがわいてきた。子供の偏食に対する悩みは時代や種族を超えたものなのだ。
「よし、次はこれにしよう」
 チーズを使う料理が良さそうだ。子供に大人気と書いてある。ところで、チーズってなに? そこから調べないとね。
 
 チーズの原料となる乳を出す動物──鯨偶蹄目──が絶滅していることを知るのはそれから間もなくのことだった。私の落胆は大きく、わざわざ夫に遠距離通信をしてしまった程だ。
「今いる星にその牛ってのに似た動物がいるから連れて帰るよ」
 果たして、息子はピーマンのチーズ焼きを食べてくれるのか。その結果が出るのはまだ随分と先のことになりそうだ。
74 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ e12f-O3lh)
2022/08/17(水) 14:44:11
第六十回ワイスレ杯参加作品

>73

只今、一作品!(`・ω・´)
75 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ fd8d-C0SX)
2022/08/17(水) 18:45:53
チーズの原料となる乳を出す動物──鯨偶蹄目──が絶滅していて、チーズが何かを知らない世界なら
そもそも、チーズを使う料理が良さそうだ、とは考えつかないんじゃなかろうか?
76 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ fd8d-C0SX)
2022/08/17(水) 18:55:07
なので、「今いる星にその牛ってのに似た動物がいるから連れて帰るよ」って流れにするんじゃなく、
連絡が入り、牛ってのに似た動物がいて、それで作ったチーズってのが送られてきて
チーズとピーマンでの調理法も載っていて、じゃあ今度はこのチーズってもので料理を作ってみようとするオチのほうがよくない?

でないと、チーズのない世界だと、さすがに、今度はチーズを使う料理が良さそうだ、という発想にはならないだろう
77 :
この名無しがすごい! (アウアウウー Saa5-kquw)
2022/08/17(水) 20:24:20
>>76
「チーズが子供に大人気」のタイトルを見つける→これにしよう→でもチーズって何?
って流れだから不自然じゃないと思うよ
78 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ 8101-oUG4)
2022/08/17(水) 20:32:34
論争がヒートアップして進行の妨げになったらいかんので、勃てたよ

第60回ワイスレ杯雑談スレ
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1660735793/l50
79 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ fd8d-C0SX)
2022/08/17(水) 23:35:04
まあ、その絶滅した世界の日本ではチーズが子供に大人気だったのだろうけど
現実だと子供はチーズとかは嫌いな子のほうが多そうではあるのもあって
違和感を感じたのだな
それ以前に、地球人が絶滅したのちもピーマンは絶滅してなくて、
地球人の後の種族の子供もまたピーマンが苦手なのかとか
いろいろことを考え込んでしまう話だな

ところで、「四本の指」は「四つ」につながるんで、あまり、その書き方はお勧めしない
昔、妖怪人間ベムというアニメが作られたとき設定画では4本指だったんだが
やばいとなって本編では三本指に変更されたり
ドラゴンボールのピッコロが原作漫画に登場したときは4本指だったのが
アニメではいつの間にか5本指になってたり
まあ、だから「四本の指」と書くのはお勧めしない
80 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ 457d-DdD1)
2022/08/18(木) 02:34:52
>>79
なんか邪魔くさいなあ
そういうのは>>78のスレでやれば
81 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ fd8d-C0SX)
2022/08/18(木) 03:27:36
>>80
参考になればと思うことをつもりだが、参考にならないようなので
もういっさい書き込まないので安心してくれ
82 :
第六十回ワイスレ杯参加作品 (ワッチョイ dd5f-toPh)
2022/08/18(木) 06:32:10
 赤茶けた大地に一本、熱で柔らかくなったアスファルトの道路が続いている。その道路の上をかわいい女の子の姿をしたカッパの姉妹が歩いていた。炎天下の日差しの中をトボトボと歩いている。
「最後に水を飲んだのは何時だったかのぅ妹よ」
「さっきだよさっき。残しておこうって私が言ったのに、お姉ちゃんが飲もう飲もうって」
「計画性がないのぅ妹は」
「反論する元気もない。この道を進もうって言ったのもお姉ちゃんなんだからね?」
 ひたすらに、一本道。見る限り、先にはなにもない。二人は靴の裏をじぅじぅアスファルトに焼かれながら歩いていた。
「本当にたどり着けるのかな? キュウリランドに」
「婆さまの言葉を信じぬのか妹よ、齢三十の大婆さまが言葉を。きっとこのキュウリの種が花開く場所は、この先にある」
 婆さまは一週間前に干からびて死んだ。ヒラヒラと風に揺られるようにして死んでいた。
よくあることだ、カッパは干からびるものだから。
 しかしこのところ天気がおかしい。雨が全然降らないのだった。日差しもずっと炎天下、「きっとミラーの調子が悪いのねぇ」大婆さまは言ったが若いカッパ姉妹にはなんのことかわからなかった。
 ここは宇宙コロニーだ。長らく人間たちが住み、そして先日廃棄された。
 祖先は人間たちにくっついて移住してたカッパの祖先が、この地で一族を繁栄させたのである。だが人が居なくなった今、カッパたちは絶滅の危機に瀕している。
「あっ」と妹カッパがよろめいた。慌てて姉カッパが支える。
「よっこいせ」道横に出来ている日影の中に妹カッパを横たえると、自らもその日影の中に入った。「ここで一休みじゃの」二人はジャリジャリした赤錆が細かくなった砂の大地に座り込む。「こんな地面じゃ、キュウリの花は咲かない……」妹カッパが力なく呟いた。
「そうじゃのう」姉カッパも、力なく頷く。
 二人はじりじり焼けていく。カッパ焼きになっていく。「喉が渇いた」妹カッパが呟く。
「渇いたのぅ」姉カッパも同意した。そのとき、妹カッパが声を上げた。「あ、お姉ちゃん! これ、この置物!」なんじゃ? と聞く姉カッパ、妹カッパは答える「この中には飲み物が入ってるよ! 大婆さまに貰った『コイン』を使えば飲めるはず!」
 二人が日よけに使っている道端の置物は、ジュースの自動販売機であった。姉カッパは背伸びをしてコイン投入口にコインを入れた。が、販売機はウンともスンとも言わない。それはそのはずで、電源が入っていないのだった。消沈した二人は、日影の中に入って目を瞑った。無言で目を瞑った。
 カサカサになった二人の頬に砂がついて、煤けたようになっていく。渇いてヒビが入ってきた唇を動かして、姉カッパが語り出した。「そういえば」と。
「一族に伝わる話があったのぅ、大婆さまが言っておった話じゃ」
 カッパの祖先は友なる仲間たちとこの地へと降り立った。子々孫々の繁栄を夢見て、約束の地として。――姉カッパは、夢見るような語調で懐かしそうに語る。
「友なる仲間……、人間はどこにも居なくなっちゃったね」「じゃのう、我々カッパが最後に生き残ったのやもしれぬ」「皆、死んじゃったのかなぁ」「かもしれぬのぅ」「もう、この星には誰もいないのかなぁ」「かも……しれぬ、のぅ……」
 妹カッパが気づいたとき、姉カッパはすでに朦朧としていた。錆びた粉を顔中につけて、カサカサになっていた。「お姉ちゃん!? お姉ちゃん!?」妹カッパが姉カッパの身体を揺する。思いきり揺する。だが姉カッパは返事をしない。
「イヤだよお姉ちゃん! 一緒にキュウリランドに行くっていったじゃない! キュウリの種を植えて、一面に緑が広がる大地を作るんだっていったじゃない!」
 妹カッパは泣いた。涙が頬を伝おうとするが、零れ落ちる前に干からびた頬に吸い込まれる。泣いても泣いても、涙が零れ落ちることはなかった。
「誰か! 誰でもいい雨を降らして! お姉ちゃんが死んじゃう! イヤだお姉ちゃん!」
 ――おお、それはあぶない。
 妹カッパの耳に声が響いた。途端、一面に雨が降り始める。
「あ、雨……?」実に何ヶ月ぶりの雨であろうか? 埃くさい匂いが懐かしい、妹カッパが空を見上げると、『それ』は居た。
『姉の容態は大丈夫かのカッパの娘御よ? 我は雷神、お主たちの友なるあやかし』
 カッパたちは友と一緒にこのコロニーに移住していたのだった。友たるあやかしたちと一緒に。人間が居なくなったこの地は、あやかしの星となっていく。
 そこは、やがて緑溢れるキュウリランド。しゃりっ! とカッパが胡瓜を齧る星。
83 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ e12f-O3lh)
2022/08/18(木) 06:35:07
おはよう、諸君!

ワイスレ杯への投稿は土曜日まで!
日曜日に全作品の寸評と結果発表がある!
楽しんで挑戦して貰いたい!

さて、ワイは課せられた仕事を片付けるとしよう!(`・ω・´)
84 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ e12f-O3lh)
2022/08/18(木) 06:36:00
第六十回ワイスレ杯参加作品

>73
>82

只今、二作品!(`・ω・´)
85 :
第六十回ワイスレ杯参加作品 (ササクッテロラ Spf1-Uudr)
2022/08/18(木) 13:04:34
 チェッカーガラスの引き戸を開けると、カタチのよいナスが一本と色の濃いピーマンが一個、地面に置かれてあった。玄関前に転がるそれを見て、蓮二は「はて?」と首を捻って考えるが、何も思い当たる節がない。確かにこの辺りには農家が多い。ただ、最近引っ越してきたばかりの蓮二に知り合いはいない。それに、地面にナスとピーマンだ。余った野菜を配るにしたって、もうちょっとやりようがあるだろう。
 云々と唸ったあと、結局蓮二はナスとピーマンを有り難く頂戴することにした。元来、楽天家なのだ。地面から拾って台所へ行き、軽く水洗いしてザルに入れる。今晩のおかずにするつもりだ。豚肉と一緒に炒めて甘辛いタレをかければそれで一品。買い物に行く手間が省けたと喜び、そのまま引き篭もって仕事を始めた。
 蓮二がこの古民家に引っ越してきたのは、幾つかの偶然が重なった結果だ。その偶然とは、会社の完全テレワーク制度の導入と離婚、そしてこの家の持ち主だった叔父の死去だ。生涯独身だった叔父の遺産は引き取り手がなく、急に身軽になった蓮二にお鉢が回ってきたのだった。
 蓮二の叔父は少し変わった人で、五十歳で早期リタイアした後この古民家を買い、半ば自給自足のような生活をしていた。広い庭はほとんど畑になっており、蓮二にその気さえあれば一人で生活するには充分な野菜が採れる筈だ。その気はないのだけれど。
 豚肉とナスとピーマンの甘辛炒めを食べた翌朝、蓮二は玄関を開けてまた唸っていた。今度は大玉のトマトが一個とくねっと曲ったオクラが二本置かれていたからだ。
「……悪戯か?」
 当然誰もこたえない。ジージリジリとアブラゼミが鳴くばかり。根負けしたように蓮二は溜息をつき、野菜を拾い上げてまた台所へ向かった。ステンレス製のボウルに氷水を作り、洗ったトマトと板ずりしたオクラを浸ける。ちょうど良く冷えたところで乱切りにして塩こんぶと和え、胡麻油を垂らして朝食とした。
 翌日はとうもろこしときゅうり。翌々日はモロヘイヤとゴーヤ。日替わりで夏野菜が置かれるようになって一週間が経った翌朝、蓮二が玄関を開けると野菜がない。その代わりに野良着姿に麦わら帽子をかぶった小さな老婆が立っていた。蓮二はギョッとして身構える。
「……いっしゅううかんのむりょおきかんがしゅゅりょうしました」
「はい?」
 老婆はもごもごと喋り、蓮二は聞き取れない。
「……いっしゅーかんのむりょうきかんがしゅーりょうしました。けーぞくをごきぼうされるばあいは──」
「一週間の無料期間?」
「……はい」
「まさか……野菜のことですか?」
「……はい。けーぞくをごきぼうされるばあいはひとつきさんぜんえんとなります」
 ここまで聞いて蓮二はやっと理解した。これは野菜のサブスクだと。頼んだ記憶はないが、無料お試し期間だったらしい。
「きゅーあーるこーどけっさいにもたいおうしております」
「QRコード決済ですか?」
「……はい」
 老婆は野良着のポケットからクシャクシャになった紙を取り出し、蓮二に見せた。QRコードがプリントされている。老婆は固まったように動かない。一瞬迷った蓮二だったが、一日百円なら安いものだと思い直す。スマホを取り出して老婆の持つQRコードをスキャンした。決済完了を知らせる電子音が鳴ると、再起動したように老婆が動きだし、野良着のポケットを漁る。
「……きょうのぶんです。てをだしてください」
 老婆は蓮二の両手いっぱいに枝豆とミョウガを乗せる。山盛りになってミョウガが手から転げ落ちた。
「あの、袋はないんですか?」
「えすでぃーじーずへのとりくみでれじぶくろははいししました」
「……左様ですか」
 蓮二は老婆の背中を見送りながら、こんな田舎にまで押し寄せるSDGsの波に畏れを抱くのだった。
86 :
第六十回ワイスレ杯参加作品 (ワッチョイ d2bd-oUG4)
2022/08/18(木) 13:25:06
 夏野菜がどっさり送られてきた。実家の家庭菜園の収穫量とは思えぬ大量の野菜に部屋が埋め尽くされている。トマトにトウモロコシ、ナスからオクラまで。さて、コレをどう処理しようか。そう考えた矢先、頭の中で神様が後光を携えて降りてきた。
 料理教室だ! 夏野菜カレーだ!
 辰馬(タツマ)は調理師の免許を持っており、元料理人でドローン好きの自宅警備員だ。ニートではない、と辰馬は自身に言い聞かせる。いわゆる自称主夫であったが、いつまでもドローンで遊んでいる余裕はなかった。そうして夏野菜をキッカケに主婦たちと情報交換できるという邪な考えと共に行動した。
「いや、主婦違いやねんけど」
 来たる料理教室のその日、集まったのは三人の男性だった。トマトのように膨れ上がったAさんに、ナスビ顔に眼鏡のBさんと、サヤインゲンスタイルの美形Cさん。主婦を期待した結果、主夫が集まった。気を取り直して辰馬はなるべく平常心で夏野菜カレーの作り方を伝授する。だが本格的に面倒になったのは三人の性格だった。
「夏野菜カレーというからスパイスから拘って色々持ってきました」
「野菜の鮮度はどれどれ。ほうほうコレは瑞々しいですが身にあまり締まりがありませんな」
「嫁が行けっていうから来たけど、めんどくせえ」
 カレーはスパイスから作る主張のAに、野菜にケチをつけるB、やる気のないC。辰馬は思わず立ち眩みがしてなんとか現実に意識を繋ぎとめた。人が普段から美味しく食べているものに指を突きつけて「これは偽物だ。私がホンモノを食べさせてあげましょう」などと言うイメージは漫画の影響もあるだろう。だがAのやる気はまさにそれだった。Aはこう語っている。
「二千年初頭の東京を中心に第一次スパイスカレー戦争から始まり、第二次狭義のスパイスカレー戦争が大阪で勃発。「原理主義」的なムーブメントだったのに対し、第二世代は「作り手の自由な発想」に重きが置かれた。今日はどっちなんだ!?」
 これは面倒臭い。ただ夏野菜の消費をしようと目論んだだけなのだが。今度はBが口を開く。
「農家の皆さまには大変手厳しい意見にはなりますけど、夏野菜は見た目も重要な要素であり芸術であります。もちろん辰馬先生の料理教室を――……」
 黙れナスビ、一緒にカレーにしてやろうか――という言葉は寸でで呑み込んだ。Cに至っては料理教室でスマホに夢中になっている。状況が呑み込めず、辰馬は片手に包丁をぶら下げて半目で見つめた。結果、包丁は本来の目的通り野菜を切ってルーを使ったカレーを作ることとなる。だがAとBは勝手にアレンジし始めて、Cに至ってはスマホ操作しか行っていない。この状況をどう対処してよいのかわからず、辰馬はただ時間が過ぎるのを待った。実食するにあたって四人でテーブルを囲んだのだが、ショッピングモールのガラス面から突き刺さる視線が痛い。外から丸見えなこの状況で、男四人が別々のカレーを食べている(Cに限っては作ってすらいない)。
「夏野菜カレーはやっぱりスパイス一つで味が変わりますね」
「私のこだわり抜いた野菜とアレンジ力はさすがですね」
「うめえっすわ、皆さんリスペクトっす」
 結果、夏野菜を使用したカレーの料理教室は地獄絵図として終わった。非常に面倒だった料理教室を二度としないと思った矢先、モールのスタッフから声をかけられた。その社員によると、料理教室のその後のアンケートで満点だったらしい。継続して教室を行ってほしいとのことだった。辰馬は目の前が真っ白になった。
「ナスビ顔とトマト顔、サヤインゲンは入室不可にして頂ければ」
「は……?」
 辰馬の言葉に瞬きする社員に、当然だと思う。
 今回の料理教室は夏野菜のように瑞々しいものではなく、むさ苦しい中執り行われた。だが次回こそは普通の主婦たちが集まった普通の料理教室ができるかもしれない、と希望を持ってしまったのも事実だ。
 自宅には夏野菜がまだまだどっさりと段ボールに入っている。
 さて、次は天ぷらにするか。

 一番面倒な人間は、自分自身かもしれない。
87 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ e12f-O3lh)
2022/08/18(木) 14:00:46
第六十回ワイスレ杯参加作品

>73
>82
>85
>86

只今、四作品!(`・ω・´)
88 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ 4136-4AW/)
2022/08/18(木) 14:48:19
テスト
89 :
第六十回ワイスレ杯参加作品 (ワッチョイ 6e2c-oUG4)
2022/08/18(木) 17:23:36
 さぁ寄ってらっしゃい見てらっしゃい。
 新鮮な夏野菜だよー。赤いものが揃ってるよー。
 おっ、嬢ちゃん、お使いかい。偉いねぇ。ナスかい、もちろんあるさ。
 よし、こっちの真っ赤なトマトもオマケしよう。甘くて美味しいぞう。
 え、野菜が苦手なのかい。いいからいいから、食べてみてよ。
 ついでにこっちもどうよ、赤いピーマン。
 パプリカじゃないぜ、普通に収穫タイミングを間違えたピーマンだ。話の種に持ってきといた。
 普通のピーマンが苦手でも、こっちは甘くて食べやすいぞ。ホントだって。
 いや……イチゴとまでは言わないが。嘘じゃないって! ほらほら遠慮すんなよ、入れとくぜ。あっ、おーい。
 ……逃げちまいやがった。まぁ、いいさ。健康になっとけ。

 おっ、少年どうした。お使いか。
 赤いやつが甘いのかって? 聞いてたのかい。おお、そうよ。大体そんなもんだ。
 赤に興味があるかい。この西瓜も赤くて甘いぞ。味見してみるか。試食があるんだ。
 あっ、しまった。さっきの子にもあげりゃ良かったな……どうだい。西瓜、甘いだろ。そーかそーか。良かった。
 で、何を買いに来たんだ。
 ナスね。いいね。今日はナスが売れるね。赤くないんだよな。いや、ナスが売れて嬉しいよ。本当だぜ。俺も好きさ。ただ赤くないだけで。おーおー、偉いねぇ。
 少年にもトマトをオマケしよう。一袋サービスだ。トマトはやたら取れてるからな。まだまだあるぞ。
 赤いピーマン? 興味があるかい。悪いね、赤いピーマンはさっきので最後なんだ。
 ん、こっち?これは唐辛子といってね。甘くはないんだ。そうなんだ。赤いからって、必ずしも甘くはないんだよ。
 でも、赤いからね。ちゃんと店には並べておくよ。
 えっ、これも欲しい? ペペロンチーノに使う? 料理するのかい。輪切りしか見た事がなかった?
 そうかいそうかい。よし、オマケだ。
 唐辛子も1本あげちゃうよ。
 いいからいいから。美味しく調理しとくれよ。
 はい、それじゃね。まいどー。

 ああ、どうもどうも。いらっしゃい。大丈夫ですよ。どれにしますか。本日は赤いものが揃ってましてね。
 あ、昼にも補給されたばかりなんですよ。お客さん、午後からの1番乗りだから良いタイミングで。
 ええ、はい。ありますよ。はい、こちらパプリカです。赤いでしょう。
 午前中はなかったんですがね、昼に届きまして。いやあ、タイミングが良い。
 トマトもミニトマトもありますよ。あ、お好きですか? いやあ、気が合うなあ。
 ナス? もちろんありますよ。わぁ、飛び上がって喜んじゃって。え、ナスが一番好き? そう、ですか。
 私もね、うん、ナスは好きですよ。テンションが下がった? 下がってませんよ。いやだなあ。はい、ナス。
 あとどうしますか。
 え、全部? 棚のもの? え? あ、全部を買いますか。はいはい、ダンボール使います?
 宜しければ郵送もしますが。車で来てるから大丈夫? はいはい。では、お車まで運びますよ。
 え、運転手を呼んだから大丈夫? あ、来ましたね。わあ、ナスみたいな色だなあ。いや、良いお車ですね。
 ダンボールに入れて乗せますね。大丈夫ですよ。鍛えてるんで。
 それに、全部が売れましたしね。店番の心配もない。
 よっと。これで全部です。はい、まいどー。今後ともご贔屓に。

 ふぅ、やれやれ。完売するとはな。店を畳んで帰るかー。しかしナス人気だったな。最後の車もナスっぽかったし。何なら、ナスにトマトを詰めている気分にすらなった。ああ、それもいいなあ。

 よし、夕飯はナスにしよう。
 売っても売ってもなくならないトマトをギッシリ詰めて、パンパンに膨らませよう。ついでに唐辛子も使ってピリ辛だ。食欲が実に刺激される。ガッツリ食べて、また明日から頑張ろう。いやあ楽しみだなあ。早く食べたいなあ。

 ナス。
90 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ 42f2-Lyl8)
2022/08/18(木) 17:59:07
チーズが嫌いな子供がいるのはまずいチーズしか売られていない日本だけで、フランス人もイタリア人もチーズ好きだよ
ワインなんか子供でも飲むし、水の代わりに飲むんだから

日本の常識で考えたら間違える
91 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ e12f-O3lh)
2022/08/18(木) 18:02:13
第六十回ワイスレ杯参加作品

>73
>82
>85
>86
>89

只今、五作品!(`・ω・´)
92 :
第六十回ワイスレ杯参加作品 (ワッチョイ 8101-oUG4)
2022/08/18(木) 20:52:29
 発端は、僕がまだ高校生だった頃のことだ。
 文芸部に所属していた僕はいわゆるラノベというやつにハマっていて、その手の本を読み漁る一方、自分でも作品を書いていた。
「新作が出来ました、戸影先輩。読んで下さい」
 僕が夏休みの間に書き上げた120万字の大作を画面に出すと、先輩は「ふーん」と気の抜けた返事の後、マウスで画面をめくり始めた。
 先輩は、本当に読んでいるのかと疑いたくなるほどのスピードでロールアップを続け、半分くらいまで進んだところでこちらに振り向いた。
「うん、よく書けてると思うよ。筆致も安定しているし、異世界転生というのはテンプレすぎるけど悪くはない。たださあ」
 そう言って眉をひそめる。
「スイカはないよな」
「えっ、どうしてですか?」
「だってスイカがヨーロッパに伝来したのは19世紀だぞ。中世ヨーロッパにスイカはないし、それに果物って書いてあるけど、スイカは野菜だろ」
「いやでも、舞台は異世界であって、中世ヨーロッパとは関係ないですよ」
「そうじゃない。例え現実の世界ではないとしても、明らかに中世ヨーロッパを模しているだろう。だったらこういう部分も史実を模した設定にしなければならないんだ」
「ならないんだって。これは僕の作品ですよ、設定は僕が決めればいいことじゃないですか」
「いいや、それは読者に向き合っていない独りよがりだ」
「あとスイカが野菜って何ですか。スイカは果物でしょ」
「無知な奴め、農水省の分類で決まっているのを知らないのか。とにかく序盤でこんなの出したら、誰も続きを読んでくれないぞ」
 戸影先輩は読書量も多く知識も豊富で色々なアドバイスをしてくれる、尊敬できる先輩だ。でもこの時ばかりは、納得することができなかった。
 僕は家に帰ると、作品を投稿サイトにUPした。これでも僕はフォロワー百人を超える、大とは言わないが小人気作家だ。投稿すると早速PVが付き始めた。
「長編だし、すぐには感想は来ないかな」
 ところがだ。
『面白い。でも中世ヨーロッパにスイカはありません』『スイカで笑っちゃってその先が読めませんでした』『こういう雑なところが伸びない原因だと思います』
 えっ、ちょっと待って。なんで皆そんなに拘るの? さらに。
『スイカは野菜でしょ』『そうそう野菜野菜』『はあ?誰がそんなこと決めたんだよ』『農水省でーすお馬鹿さん』『農水省の分類は絶対ではないぞ。欧米では果物だ』『それこそ誰が決めたんだよ』『うるさい果物だ』『野菜だ』
 感想欄はあっという間に炎上してしまい、僕に対しては馬鹿だ無知だ無能だと罵倒の嵐、野菜果物論争はそれより酷い決して口に出してはいけない単語の応酬となった。
 僕は屈辱と恐怖で、泣きながらパソコンを消した。ちくしょう、お前ら絶対に許さない。何が史実だ何が野菜だ。絶対に見返してやる!
 僕は部活を辞め、勉強に没頭した。大学に進み世界中のありとあらゆる知識を身に付けた。さらに研究を重ね次々と新しい発見や発明をした。つまり世界のどこにもない僕だけの知識を生み出して行ったのだ。そして遂に。
「やっとここまでたどり着いた。これで目的を果たすことができる」
 パリの研究室。七十歳を迎えた僕の目の前にあるのは、完成したばかりのタイムマシンだった。
 僕は用意した大量の荷物を運びこむと、さっそくマシンを作動させた。
「ようし、目標は紀元前だ!」
 はるか三千年前の世界にたどり着くと、僕はトランクを一つ取り出し中身をぶち撒けた。そう、スイカの種だ。
 それから僕は自動車型のマシンでヨーロッパ中を走り回り種をばら撒いた。この実を口にする古代人はたちまちその味に魅了されることだろう。そして自ら栽培を始めるに違いないのだ。
 現代に戻った僕は、さっそくパソコンを開いた。
 よしよし、成功だ。事典の記述が僕の目論んだ通りになっている。歴史改変なんて知ったことか。これでやっと僕を馬鹿にした連中を見返し……って、あれ?
 ああー、こっちを忘れてた。これは失敗した……なあ……。

スイカ 出典:ワィキペディア
スイカは、果実を食用にするウリ科のつる性一年草。また、その果実のこと。
原産は熱帯アフリカ。紀元前500年頃にヨーロッパへ伝来したとされる。
西暦2220年にスイカが果物か野菜かのネット論争に端を発した戦乱は、瞬く間にヨーロッパ全土から全世界に拡散し、第三次世界大戦の勃発を招いた。
以後百年を経た現代においても戦火は衰えず、世界人口の8割を失ってなおスイカ論争に決着の兆しは見えない。
93 :
第六十回ワイスレ杯参加作品 一部改稿 (ワッチョイ 8101-oUG4)
2022/08/18(木) 22:08:54
 発端は、僕がまだ高校生だった頃のことだ。
 文芸部に所属していた僕はいわゆるラノベというやつにハマっていて、その手の本を読み漁る一方、自分でも作品を書いていた。
「新作が出来ました、戸影先輩。読んで下さい」
 僕が夏休みの間に書き上げた120万字の大作を画面に出すと、先輩は「ふーん」と気の抜けた返事の後、マウスで画面をめくり始めた。
 先輩は、本当に読んでいるのかと疑いたくなるほどのスピードでロールアップを続け、半分くらいまで進んだところでこちらに振り向いた。
「うん、よく書けてると思うよ。筆致も安定しているし、異世界転生というのはテンプレすぎるけど悪くはない。たださあ」
 そう言って眉をひそめる。
「スイカはないよな」
「えっ、どうしてですか?」
「だってスイカがヨーロッパに伝来したのは19世紀だぞ。中世ヨーロッパにスイカはないし、それに果物って書いてあるけど、スイカは野菜だろ」
「いやでも、舞台は異世界であって、中世ヨーロッパとは関係ないですよ」
「そうじゃない。例え現実の世界ではないとしても、明らかに中世ヨーロッパを模しているだろう。だったらこういう部分も史実を模した設定にしなければならないんだ」
「ならないんだって。これは僕の作品ですよ、設定は僕が決めればいいことじゃないですか」
「いいや、それは読者に向き合っていない独りよがりだ」
「あとスイカが野菜って何ですか。スイカは果物でしょ」
「無知な奴め、農水省の分類で決まっているのを知らないのか。とにかく序盤でこんなの出したら、誰も続きを読んでくれないぞ」
 戸影先輩は読書量も多く知識も豊富で色々なアドバイスをしてくれる、尊敬できる先輩だ。でもこの時ばかりは、納得することができなかった。
 僕は家に帰ると、作品を投稿サイトにUPした。これでも僕はフォロワー百人を超える、大とは言わないが小人気作家だ。投稿すると早速PVが付き始めた。
「長編だし、すぐには感想は来ないかな」
 ところがだ。
『面白い。でも中世ヨーロッパにスイカはありません』『スイカで笑っちゃってその先が読めませんでした』『こういう雑なところが伸びない原因だと思います』
 えっ、ちょっと待って。なんで皆そんなに拘るの? さらに。
『スイカは野菜でしょ』『そうそう野菜野菜』『はあ?誰がそんなこと決めたんだよ』『農水省でーすお馬鹿さん』『農水省の分類は絶対ではないぞ。欧米では果物だ』『それこそ誰が決めたんだよ』『うるさい果物だ』『野菜だ』
 感想欄はあっという間に炎上してしまい、僕に対しては馬鹿だ無知だ無能だと罵倒の嵐、野菜果物論争はそれより酷い決して口に出してはいけない単語の応酬となった。
 僕は屈辱と恐怖で、泣きながらパソコンを消した。ちくしょう、お前ら絶対に許さない。何が史実だ何が野菜だ。絶対に見返してやる!
 僕は部活を辞め、勉強に没頭した。大学に進み世界中のありとあらゆる知識を身に付けた。さらに研究を重ね次々と新しい発見や発明をした。つまり世界のどこにもない僕だけの知識を生み出して行ったのだ。そして遂に。
「やっとここまでたどり着いた。これで目的を果たすことができる」
 パリの研究室。七十歳を迎えた僕の目の前にあるのは、完成したばかりのタイムマシンだった。
 僕は用意した大量の荷物を運びこむと、さっそくマシンを作動させた。
「ようし、目標は紀元前だ!」
 はるか三千年前の世界にたどり着くと、僕はトランクを一つ取り出し中身をぶち撒けた。そう、スイカの種だ。
 それから僕は自動車型のマシンでヨーロッパ中を走り回り種をばら撒いた。この実を口にする古代人はたちまちその味に魅了されることだろう。そして自ら栽培を始めるに違いないのだ。
 現代に戻った僕は、さっそくパソコンを開いた。
 よしよし、成功だ。事典の記述が僕の目論んだ通りになっている。歴史改変なんて知ったことか。これでやっと僕を馬鹿にした連中を見返し……って、あれ?
 ああー、こっちを忘れてた。これは失敗した……なあ……。

スイカ 出典:ワィキペディア
スイカは、果実を食用にするウリ科のつる性一年草。また、その果実のこと。
原産は熱帯アフリカ。紀元前500年頃にヨーロッパへ伝来したとされる。
西暦2022年にスイカが果物か野菜かのネット論争に端を発した戦乱は、瞬く間にヨーロッパ全土から全世界に拡散し、第三次世界大戦の勃発を招いた。
以後百年を経た現代においても戦火は衰えず、世界人口の8割を失ってなおスイカ論争に決着の兆しは見えない。
94 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ e12f-O3lh)
2022/08/18(木) 22:09:11
第六十回ワイスレ杯参加作品

>73
>82
>85
>86
>89
>92

只今、六作品!(`・ω・´)
95 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ e12f-O3lh)
2022/08/18(木) 22:09:59
第六十回ワイスレ杯参加作品

>73
>82
>85
>86
>89
>93

只今、六作品!(`・ω・´)
96 :
第六十回ワイスレ杯参加作品 (ワッチョイ 4102-oUG4)
2022/08/18(木) 23:34:34
 うちの嫁がどこから知れないが唐なすびを買ってきた。うちの屋敷の鉢植えで育てるって言うのだから冗談じゃねぇと俺は言ってやった。
 あいつは膨れっ面を見せていたが、すぐに苦笑して鉢のほうを見る。少しせき込んで、ゆっくりと立ち上がった。
 唐なすびは芽を出してまだ伸びようとしていて、花もつけてもいない。
「黄色い花を咲かして、赤い果実を実らせるんだってさ。植木屋さんが言ってたよ」
 へぇ、そりゃあ怖いもんだ。真っ赤な実なんてもんは鮮血にも似ているじゃないか。お前、よくそれを育てようと思っているな。
「黄色い空がだんだんと赤くなっていく。夕暮れのようで粋じゃないの」
 上手いことを言いやがる。まあ、俺の嫁が何を育てようと勝手だ。
 俺は下っ端同心。その働きをしなけりゃ生活が成り立たねぇ。子供だってできてねぇんだ。唐なすびがどうとか言える立場じゃねぇ。
 そう思って、ずうっと俺は仕事に追われて、あいつは唐なすびを育てていた。茎がのびてきて、だんだんと花をつけようとしている。
 あいつが風邪を引いた。医者が言うにはひどい風邪じゃないみたいだが、寝っぱなしの嫁の様子を見守る日が多くなってきた。与力様にも、御新造の傍にいてやれと言われて、そうすることにした。それぐらいしかできない自分が情けなかった。
「唐なすびはどうだい?」
 布団の中からそうつぶやくあいつの顔はやつれ切っていた。何がひどい風邪じゃない、だ、あの藪め。素人の俺から見てもあいつは死に向かっているのがわかる。
 だから、唐なすびなんか気にするな、って言ってやったんだ。だけどその時のあいつの顔は厳しかった。水をやってくれ、世話をしてやってくれと、しきりに言うもんだから、あいつの代わりに俺は仕方なく、唐なすびの鉢に水をやった。
 唐なすびは順調に花をつけた。もう夏も迎える。あいつの話では、そろそろ花が枯れて実をつけるころだと言った。
 しばらくして、夏になる。唐なすびは太った実をつけていた。それに反して、あいつの体は細くなっていった。
 もう長くない、藪はそう言いやがった。なにが長くないだ、馬鹿野郎が。
 俺は唐なすびの鉢の前に立った。こいつが、こいつがあいつの生気を奪っているに違いない。血の色のような実をつけやがって。今につぶしてやる。俺が鉢を持って、振り上げた。
「待って」
 あいつの弱々しい声が聞こえてきた。なんでだ。なんでそんなに悲しい顔をするんだ。こいつが、こいつが悪いんだろう? だけれど、あいつは首を横に振った。それを見た瞬間、俺は力なくしゃがんでしまった。鉢を置いて、あいつを布団に戻す。
「ねえ憶えている?」
 何がだ。
「あんたと私が子供のころ。どこかの屋敷の鉢植えに唐なすびがあってねぇ。あたしが言ったんだ。血の色みたい! って……。そしたらあんたがなんて言ったかわかる?」
 わからねぇ。わからねぇからよ、それ以上しゃべるんじゃねぇ。
「何を言ってやがる、ありゃあ夕暮れの色だ。なかなか粋じゃねぇか、って」
 そうだ。ああ、そうだ。言ったさ。病気がちだったおまえを連れ出して、散々叱られたなぁ。
「あの先生にね、こっそり診てもらったんだよ。もうおまえさんの体は長くないって。だから、あんたともう一度唐なすびを見たかったのさ」
 ああ、そうか。そうかい。
「本当は実がぷっくりと膨れきるころまで生きたかったんだけどねぇ」
 見れるさ。だから、生きてくれ。生きてくれ。あの夕暮れのように陽が落ちるんじゃなくて、登ってきてくれ。

 一年が経って、俺は一人で唐なすびの鉢を見る。あいつの言う通り、ぷっくりとした実が生っていた。俺が調べたら、こいつは外の国じゃトマトやらなんやらと呼ばれているらしい。それを教えてやりたかったな。俺は仏壇を見て、そう思う。今年も、夏がやってくる。あいつがいなくなった時のような、暑い夏だ。
97 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ e12f-O3lh)
2022/08/18(木) 23:55:49
第六十回ワイスレ杯参加作品

>73
>82
>85
>86
>89
>93
>96

只今、七作品!(`・ω・´)
98 :
第六十回ワイスレ杯参加作品 (ワッチョイ d22d-9bk+)
2022/08/19(金) 01:07:09
 週末は凝った料理を作る事に決めている。それは収入があろうとなかろうと決めた事だ。なので財布は厳しいがガパオライスを作る事にした。
 あらびきの合挽肉、タマネギ、パプリカ、バジル、卵……いくつかの食材とスパイスを使って、調和のとれた。おいしいものを作るのが楽しみで仕方ない。
 まずはタマネギをみじん切りに、パプリカを二センチ角に切らなくてはならないのだが、すぐに問題が発生した。

 パプリカが腐っていた。

 買った時によく見ておくべきだった。個包装でビニール越しでしか見れなかったが、よく見ればくすんだ色が見れたはずだった。
 わずかな期待を込めて包丁を入れてみるが、内部の種にびっしりと菌糸が生えていて、これは食べられないものだと物語っている。
 腐っていない部分だけ使えばとも思ったが、腐っている箇所以外にも菌糸は張っていると、テレビか何かで見た気がする。
 スーパーに戻って交換してもらうおうか。いや、そういえばレシートを捨てていた。そもそもこの暑い中またスーパーに行くのは面倒くさい。どうするか……
 買いなおすとしても、先日職を辞した俺にとっては、数百円でも惜しい。さんざん悩んだが、パプリカなしで作る事にした。

 料理とは会社と同じで、調和が最も大事だ。食材が一つでも欠けてはいけない。

 もしそれが欠けてしまえば別の物になってしまう。俺は理解しているが、部長はそれを分かっていなかった。なので、せいぜい俺が居ないことで困り果てればいい。
 香辛料をごま油で炒めて香りを出し、みじん切りの玉ねぎを炒め、ひき肉を追加して火を通す。ここでパプリカを入れるところだが、それを飛ばして味を調えていく。
 食欲をそそる匂いが立ち上ってきたところで火を止め、ご飯の上に盛り付けて、空になったフライパンに卵を落とし、目玉焼きを作って上に乗せる。
 やはりパプリカが無いからか、色味が足りないような気がする。その違和感を無視して食卓へ運び、スマホを片手に食事を始める。
 口に運んでみると、香辛料のピリピリとした刺激があり、あらびきの挽肉も相まって歯ごたえがあり、濃い目の味付けと白米がとてもよくマッチしていて、美味しかった。どうやらパプリカは無くてもおいしいらしい。

 というよりもむしろ、俺にしてみればパプリカの甘味は余分だったかもしれない。

 パプリカ抜きのガパオライスに舌鼓を打っていると、スマホが揺れて着信があった。相手は元後輩、どうやら俺が居なくててんてこまいで、にっちもさっちも行かなくて電話を掛けてきたな?
「どうした?」
「あ、先輩、仕事やめる時、僕らの心配してくれてたんで、ひとこと連絡入れていこうと思いまして」
 殊勝な心掛けだ。俺が居なくて厳しいというなら、頭を下げてくれれば戻らない事もないのだから。
「心配しなくていいですよ! 意外と先輩が居なくても何とかなるもんです!」
「は?」
「むしろ先輩居なくなって、みんな頑張るようになってよく回るようになったっていう感じで……あ、部長は相変わらず酷いこと言ってて、昨日の飲み会では先輩がやめたからよくなったとか言って――」
 それ以上の言葉は聞こえなかった。聞きたくなかった。震える手で通話を終了する。

 視線の先では半分に切られたパプリカが、シンクの上でコバエに集られていた。
99 :
第六十回ワイスレ杯参加作品 (アークセー Sxf1-Gxju)
2022/08/19(金) 01:32:12
 皮が破け、腹部からドロッと赤い身が溢れている。
「へ、綺麗な色合いでうまそうだ……。後は――頼んだぜ、レタス」
「諦めんな! プチトマトが生まれたばかりなんだろ。おい、おい……!」
 体を揺さぶるも、トマトはレタスに抱きかかえられたまま息絶えた。

 野菜星、XXXX年。夏野菜は絶滅寸前の危機を迎えようとしていた。
 惑星の気候が寒冷化し、冬野菜が増加したことでパワーバランスが崩れ、戦争が勃発した。
 復讐が復讐を生み、争いと憎しみは止まることがなかった。元々、冬と友好関係にあった秋は軍門に下り、夏野菜と手を取り合っていた春は既に全滅。
 太陽の地、別名『日の当たる場所』を死守する為、夏野菜の精鋭部隊が前線で戦っている。
 ここを突破されると、夏が完全に終わってしまう。
 多く戦争を生き抜いたトマトがやられたことで、レタスは完全に意気消沈していた。
 その隣で、夏の死神と異名を持つモロ・ヘイヤがスコープを覗いている。
「一つ、二つ、三つ。ち、キリがないな」 
「すげえな。百発百中じゃねえか! どうやったらそんな当たるんだ?」
「練習」
 陽気なオクラに対してモロ・ヘイヤは静かに言った。
 夏野菜が勝てる見込みなどなかった。地の利を生かしたとしても冬野菜との圧倒的な戦力差は埋められない。
 更に背後には秋野菜がいる。次第に恐怖は伝染していった。
「も、もうだめだ。終わった。見たかよ? トマトがあんな……俺はもういい。疲れた」
 突然、トウモロコシが立ち上がると呟きながら姿を晒した。まるで吸い込まれるように無防備に前進していく。
「モロコシ! 行くな!」
「へへ……次は…‥冬野菜に生まれ――」
 きゅうりが叫んでも、トウモロコシは耳を傾けなかった。数秒後、黄色の粒が宙に舞う。バラバラになった一粒が茫然と膝をついていたレタスの横に転がってくる。何とも言えない虚しさがこみ上げた。
「モロコシ……」
 過去の記憶が蘇る。味気のないスープにいつも彩を添えてくれたのは、トウモロコシだった。いっぱいあるからよと、体の一粒を千切ってはぶっきらぼうに入れてくれた。あの姿が……。
 思い出していたのは、レタスだけじゃなかった。
 親友だったスイカが何を覚悟しながら一人呟く。
「俺達いつも一緒だったよな。お前だけ、寂しい想いはさせないぜ」
 勢いよく飛び出すと、一直線で冬野菜に向かっていく。レタスが思わず声を漏らした。
「スイカ、もしかして……」
 攻撃を受けたままトマトと同じように赤い身が溢れているにも関わらず、スイカは止まらない。冬野菜も思わず悲鳴を上げている。
 ようやくたどり着くと、スイカは冬野菜の一人にピッタリと抱き着いた。
「俺を叩いてみろよ」
 スイカの挑発に乗ってしまった冬野菜の一人が勢いよく叩くと、スイカは轟音を鳴り響かせて爆発した。
 大勢の冬野菜を巻き添えにスイカは派手に散ったのだ。
 それをみて、いつも臆病なピーマンも身体を震わせながら武器を手に取った。
「ちきしょう! ちきしょう!」
 そして、ようやくレタスはトマトの亡骸をそっと離して立ち上がる。
「トマト、モロコシ、スイカ、そして死んでいった仲間達……。俺は諦めない」
 レタスは次々と夏野菜に指示を出していった。きゅうりはその細い体躯を生かして攻撃を回避しながら前進し、カボチャは弾丸を寄せ付けない鋼の肉体で敵をなぎ倒していった。
 それでも徐々に敗北に近づいていた。しかし、緑の三連星の異名を持つ枝豆が倒れたとき、夏野菜と冬野菜の間に、ある人物が割って入って来た。
 強く、細く、生命力にあふれた、もやしと豆苗だった。
 それにはさすがのレタスも言葉を失う。なぜなら今までどこの軍にも属する事なく傍観を続けて居たからだ。
「どうして……」
「この戦争を終わらせにきた。春、夏、秋、冬、野菜は甲乙つけがたく素晴らしい。気候の変動は一時的な物であると豆苗が気付いた。これ以上無益な殺生を行うというなら、私達が相手になろう」
 一年中、オールシーズン戦い抜けるもやしと豆苗が現れたことで、さすがの冬野菜も手が出なかった。ほどなくして戦争は終結した。
 それから数年後、四季は完全に戻り平和になった。レタスは故郷に戻り、プチトマトの赤いほっぺをつんつんしながら言った。
「野菜は好き嫌いしちゃだめなんだぜ。そうだよな――トマト」
100 :
第六十回ワイスレ杯参加作品 (ワッチョイ 8101-oUG4)
2022/08/19(金) 01:50:51
一人暮らしの長くなった寂しい男が、有り余った時間で自炊に凝り始めるというのはよくある話だ。
夏野菜とベーコンにニンニクを炒めたものを肴に、キンキンに冷やした日本酒をキュッと飲む。ああうまい。
夜風がベランダの風鈴をちりりんと揺らしてから、汗でべっとりとした男の体を冷やす。暑いはずなのにブルリと体が揺れて、男は妙な寂しさを感じた。
「盆かぁ……」
プライベートで人と会話したのはいつのことになるだろうか。思わず吐いた独り言も、長く雑談をしてこなかった弊害か。
男は部屋の隅に転がしておいた白いビニール袋を、おもむろに手元へ引き寄せる。
取り出した茄子に、割り箸を差してテーブルに立てると、それはコテンとすぐに転んだ。
酒をぐびりと飲んで、暑い息をフー。
「こりゃ案外難しいな」
胡瓜で作っても、やっぱりコテン。酒をぐび。
これもダメ、あれもダメ、ぐびりぐびり。トマトを刺して服を汚したところで、男はついに嫌になって、両手を広げて大の字に寝転がった。
男は袋に残った最後の野菜。妙にうねった不格好な胡瓜を手に取った。
寝転がったまま、床に散らばった爪楊枝を拾ってはぷす、反対にもぷす。
酒で思考力の落ちた頭は、単純作業には向いていた。左右対称に何十本も突き刺された爪楊枝が、ついには胡瓜をしっかりと床に立たせることに成功した。
「これでよぅし」
程よい疲労感と満足感に包まれた男は、尻に敷いていた座布団を引き寄せて枕とし、ほんの数分待たずに、ぐががぐががと大きな寝息を立て始めた。

「この馬鹿者め、お前のせいで恥をかいたわ!」
「はい、すみません!」
聞きなれない少女の怒声に、男は飛び起きて正座した。
頭痛が酷く、高い声がキンキンと頭に響く。ぼんやりとした目を開けると、古風な着物を身に着けた少女が、宙に浮かんでわめいているように見えた。
「久方ぶりに精霊馬が来たと聞いて、喜び勇んで顔をのぞかせれば、何とも酷い有様じゃった。碌に立ち上がれもしない馬や牛が無数に転げまわり、唯一元気に儂を待っておったのは、気色の悪いげじげじと来たものじゃ。あまりに腹が立って、ここまですっ飛んできてやったわ」
成程夢である。
眠る前にあんなものを作ったせいで、夢にご先祖様が出てきてしまったのだろうと、男は大あくびをした後、腹をぼりぼりと掻いて寝転がった。
「なんたる無礼。祖霊をなんと心得ておる。大体お主は直系子孫であるというに、墓参りにすら来たことがない。そんなんだから、守護霊もつかず、碌な運気も巡ってこんのじゃ。この不細工、不潔男、童貞!」
夢の中だというのに、あまりの暴言だ。
男はむくりと立ち上がって、騒ぎ立てる少女に向かってふらっと一歩踏み出した。その据わった目つきと不穏な空気に、祖霊を名乗る少女はびくりと体を震わせた。
「そんなにひどいこと言わなくてもよくない? つまりあんたが俺の守護霊してくれれば、色々解決するってことでしょ。よーし、おじさん、守護霊捕まえちゃうぞぉ」
手をワキワキと動かしながら近寄る男に、彼女は顔をゆがめて体を大きく引きながら、心の底から涌き出た一言を吐き出した。
「気持ち悪い……」
その言葉は男の心を深くえぐり、それからひどく男の気分を害した。気分が悪くなってくると、臓腑の奥から何かがせりあがってくる感覚がある。この感情は強い悲しみ。
……否、ただの吐き気だった。
「気持ち悪い……」
奇しくも少女と同じ言葉と共に、男はトイレに駆け込んだ。足元に転がった茄子や胡瓜やトマトを踏みつぶしたことなど気にしてる暇はない。時は一刻を争うのだ。
「あぁあ! 帰りに乗るげじげじが!」
少女の悲痛な叫びなど知ったことではない。
男は胃の中のものをすべて吐き出すまで、便器を抱きしめて過ごすこととなった。ようやく胃の中が空っぽになった頃、窓の外はほんのり明るくなり始めていた。

トイレで気絶するように眠った男が、目を覚ましたのは昼過ぎだった。
重い体を引きずって台所へ行き、ぬるい水を一気に飲んで、男はぷはっと口元をぬぐう。
首をぐるぐるとまわしながら、左肩を右手でもんで、男はやっぱり独り言を呟いた。
「なんだか左肩が重いなぁ。こりゃ年かもしれないな。でもなんか、昨日の夜は女の子の夢を見た気がするぞ」
祖霊の怒りの声は、恐らく来年の盆まで届かない。
101 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ e12f-O3lh)
2022/08/19(金) 05:50:45
第六十回ワイスレ杯参加作品

>73
>82
>85
>86
>89
>93
>96
>98
>99
>100

只今、十作品!(`・ω・´)
102 :
第六十回ワイスレ杯参加作品 (ワッチョイ 8101-5Ix7)
2022/08/19(金) 07:43:33
 野菜を入れた味の薄いカレーをスプーンですくって口に運ぶ。
 美味くもないこの味をどこか懐かしく感じるのは何故だろうか。

 私はひとり部屋にいた。
 何か腹に入れておいたほうがいいだろうと冷蔵庫を開けた。ひやりと冷気を顔に感じ、冷蔵庫の臭いに駄菓子屋で食っていた霜の付いたアイスを思い出す。冷蔵庫の中はガランとしていて、簡単に食べられそうなものはもうなくなっていた。缶ビールでも入れれば多少様にはなるだろうと箱で置いてあった缶ビールを詰めてみたが虚しくなって途中でやめた。

 あまり開けたことのない冷蔵庫の中段にある引き出しに手を付ける。中には野菜が入っていた。きゅうり、トマト、レタスにピーマン。嫌いな青臭い野菜ばかりだ。奥を漁ると萎びたナスと数センチほど黄色い芽が出たタマネギ、皮のままのトウモロコシが出てきた。こんなふうに管理が杜撰だから何をやらせてもダメなんだ。苛つきに任せて乱暴に冷蔵庫の引き出しを押し込んだ。

 レトルトにしよう。温めれば食べられるやつがどこかにあるはずだ。そう思って戸棚や箱をひっくり返すがなかなか見つからない。普段から整理しておけとあれだけ言ったのに。簡易棚のかごの中でようやく見つけたのはアニメのかわいらしいキャラクターの絵が付いたカレーだった。娘がカレーが好きだと言っていたのを思い出した。しかし何のキャラクターなのかはよく知らない。娘が好むアニメはどれもよく似ていて区別がつかないのだからしょうがない。
 非常用なのか電子レンジで温めるご飯も一緒に出てきたのは運がよかった。

 ご飯とカレーを皿に盛って食べる。味気ない。スパイスの香りもしないし、入っている細切れの具は柔らかすぎて食べられたもんじゃない。こんなものを娘に食べさせていたのかと腹が立った。
「野菜でも入れてみるか」
 自分の妙案に満足しながら、まな板の上の野菜を前に包丁を握る。包丁を手にするのはいつ以来だろう。鍋に移したカレーに、角切りにしたナスを入れる。キュウリやトマトも入れてみるか。芽の出たタマネギは食えるのか。そうして出来上がった料理は味も薄くて不味かった。

 自作の不味いカレーを食べながら、薄味の野菜のカレー、どこかで食べた気がするとふと思った。ただこんなに不味くはなかったように覚えている。
 ああ、あの日、祖父が作ったカレーの味に似ているのか。ぐにゃりとしたナスの歯ごたえと渋みに不意に幼い日のことが思い出された。

 市役所勤めの父とたまにパートに出ていた母の仲は私が幼いころから悪かった。その日も酷く喧嘩していて、母は幼い私の手を引いて飛び出すように家を出た。喧嘩の理由はよく知らない。思い起こせば、幼い私を寝かしつけた後にいつも言い争いをしていたように思う。
 母とともに訪れた祖父母の家では、奥の台所で祖母が泣き崩れている母の背をさすっていた。その後ろ姿を離れてじっと見ているところへ祖父がきて私の頭を撫でた。
「カレーでもくうか、好きじゃろう。じいちゃん作れるんぞ」
そう言って祖父は裏の畑へ私を連れ出した。カレーなのになんで畑に行くんだろうと思った。
「ハウスじゃのおてお日さんで育てるんで、うもおなるんじゃ」
 畑でもいで手で拭っただけのトマトは確かにおいしかった。
「夏の野菜は夏に食うけん美味いんじゃ。なんにでも旬がある、なんにでも時期がある。時期を逃がしたらいかんのんじゃ」
 汗にまみれながら祖父とナスやトマト、トウモロコシなんかを収穫して母屋に戻った。祖父は、軍隊に行っちょったときは飯を作るにも食うにも時間をかけちゃあならんとよう怒られた、などと言いながら、切った野菜を無造作に鍋に放り込んでいた。祖父の出したカレーは匂いはカレーなのにうどんの味がする野菜がたくさん入った妙ちくりんなカレーだった。だけれど小食だった私には珍しくお代わりまでして食べた。
 私の両親はうまくいっているとは言い難かったが、今でも田舎の実家で一緒に暮らしている。

「出汁が足りなかったんだな。サラダも一緒につくってみるか」
 気を取り直した私は、不味いカレーにダシの粉を適当に入れて、サラダを作ろうと冷蔵庫の引き出しを開ける。キュウリにトマト、トウモロコシ。どれもこれも旬の野菜だ。農家に育ったと言っていた妻には当たり前のことなのだろう。
 野菜のパッケージの端で生産者の夫婦の顔写真が自慢げに笑っている。

 テーブルの端に目をやった。妻が署名した書類と手書きのメモ紙がそこある。遠目に見ただけで、まだきちんとは見れていない。この一週間、手にすることもできなかった。

 もう無理だとわかっている。
 それでも私はスマートフォンへと手を伸ばした。
103 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ e12f-O3lh)
2022/08/19(金) 08:29:18
第六十回ワイスレ杯参加作品

>73
>82
>85
>86
>89
>93
>96
>98
>99
>100
>102

只今、十一作品!(`・ω・´)
104 :
第六十回ワイスレ杯参加作品 (ワッチョイ c269-oUG4)
2022/08/19(金) 09:43:36
 白球が青空に大きなアーチを描いて外野スタンドに飛び込んだ時、球場は刹那の沈黙に包まれた。だがその直後、三塁側から沸き起こった歓声と拍手に球場は溢れ返る。選手達もベンチから飛び出し、逆転サヨナラを放った四番打者を迎えた。
 高校野球県大会決勝、県立宮野原農業高校が初の甲子園出場を決した瞬間であった。

 翌日、宮農の校長室には校長を始め数人の学校関係者が集っていた。
「さて、この度は目出度えこって。まずは顧問の栄先生にお礼を述べさせてもらうべな。栄先生、お疲れ様でしたぁ」
 校長が隣に座る野球部顧問の栄正宗国語教師に頭を下げる。
「いやあ私はなんも。選手達が頑張ってくれたおかげですけ」
「んだなあ、みんな気張ってくれた。生徒にはこの後も大舞台で頑張って貰わねばなんねども、こっからは我々大人も踏ん張らねばなんね。皆、わがってんべな」
 校長の真剣な眼差しにPTA会長が頷く。
「とにかく金だべな」
「ああ、私立の金持ちと違ってオラとこには甲子園は遠すぎる。選手はともかく応援団まで送り込むなんていくら掛かっか見当もつかね」
「だどもよう、そこをケチるわけにはいかねえど」
「あったり前だぁ、ちっけえ応援で選手に恥かかせるなんて出来っか」
「けんどもなあ」
 そこに手を上げたのは同窓会会長だ。
「金のことは心配すんな。ここらの百姓は皆うちの卒業生だ。それに農協の組合長は野球部OBで俺の後輩だ、あいつに声かけりゃ何とかなんべよ」
「そっかい。んじゃあ具体的にどうすっかだが」
「吹奏楽部6人は少なすぎんべ」「バンドやってる生徒がいんべ、そいつら連れてこい」「族の連中にバイクのホーン持って来させんべ」「あとは踊りで」
「派手にいきてえな、なんかこう宮農らしさをアペールして」「野菜持たせっか」「東京農大の大根踊りだな」
「大根は冬だべ、今なら南瓜か?」「あれは持ち辛え、踊るならトウキビだべよ」「かんぴょう束ねてボンボン作んべ」「ワハハ、そりゃあいい」
「トマトは?」「あんなの振り回したら……。待てよ水分補給に良いかぁ」
「食い物なんか持ち込めんだべか。栄先生、ちっとインターネッツで調べてくれっけ」「あ、はい。えーと大丈夫みてえです」
「ベンチにも差入れすんべ」「いいんけ?」「オリンピックだってモグモグやってたべよ」

 夏の全国高校野球選手権一回戦、一塁側応援席はさながら直売所の様相を呈していた。
 スタンドには段ボールが山積みされ、「キュウリ」「トウモロコシ」などののぼりが立ち並ぶ。応援歌も野菜にちなんだ曲ばかりだ。
 全校あげての特訓の成果も披露される。曲に合わせてカラフルな野菜を次々とかかげ絵文字を描き出すパフォーマンスには、放送席からも感嘆の声が上がった。
 選手達も奮闘する。試合中何度もピンチに陥ったが、トマトを齧って気合を入れた。溢れた汁がユニフォームを赤く染めるその姿に、全国のお茶の間からゴクリと唾を飲む音が響いた。
 試合結果は、激戦の末の勝利。応援団長を自ら買って出た校長も感涙に咽んだ。
 続く連戦も僅差ながら勝利を重ね、宮農の進撃は注目の的となる。

 迎えた決勝戦。
 敵側応援席を見た宮農応援団は息を飲んだ。そこには内野席を埋め尽くす無数の大漁旗、対戦相手の土佐一本岬漁業高応援団だった。
 鳴り響く鐘や太鼓、集魚灯による光のパフォーマンス、一糸乱れぬよさこいの演舞。
 これまで姿を見せなかった大応援団、その正体は宮農に負けじと急遽送り込まれてきた地元お祭会の精鋭部隊なのだった。
「いいかおめえら、あんな連中に負けんじゃねえぞ! 百姓のど根性見せてやれ!」「おおーっ!」
 試合は一進一退の激戦となったが、応援合戦はそれ以上に熾烈を極めた。
 両団共に喉も枯れよと大声援、歌に踊りに気力体力を振り絞り、持ち込んだ夏野菜も消費し尽くす。敵も土佐名物の文旦で補給は充分、両者一歩も引かぬまま9回裏を迎えた。
 0対0、一本岬の攻撃。ツーアウトランナー2塁の場面で放たれた痛烈なライナーは二遊間を抜け、センター前に届く。ランナーは三塁を回り渾身の返球と競うように、ホームを目指す。
 タッチとホームインは同時に見えた。日本中が固唾を飲む中、主審が大きく手を広げる。
 三塁側から沸き起こる大歓声と、一塁側を満たす深い溜息。だが続く静かな拍手に、宮農ナインはグランドに並び礼を返した。

「オラ達の夏もこれで終わりかぁ」
「何言ってんだ校長、おめんちも百姓だべ。夏野菜の収穫はこれからが本番だべよ」
「んだな、まだまだ夏は終わんねか」
「終わんねなあ」
105 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ e12f-O3lh)
2022/08/19(金) 09:49:42
第六十回ワイスレ杯参加作品

>73
>82
>85
>86
>89
>93
>96
>98
>99
>100
>102
>104

只今、十二作品!(`・ω・´)
106 :
第六十回ワイスレ杯参加作品 (スプッッ Sdc2-O3lh)
2022/08/19(金) 10:24:40
 お兄ちゃんが風邪を引いちゃった。
 どうしよう、こんな時に限ってパパとママは家にいない。朝、デートに二人で出かけちゃった。そうだ! 電話をかけよう。固定電話でママの携帯に電話をした。ツー、ツー……。つながらない。今ごろ海を眺めながら二人で愛をささやき合っているのかもしれない。部屋のベッドでお兄ちゃんは寝込んでいる。家にいるのは小学生の私とお兄ちゃんだけ。そうだ! 美味しいものを食べて元気になってもらおう。お兄ちゃんが好きな料理と言えばカレーライスだわ!
 キッチンで冷蔵庫の扉を開いた。カレーってどうやって作るんだろう? いつもママが作ってくれるものは、ジャガイモとニンジンとタマネギが入ってる。それにお肉。でも冷蔵庫のどこを探してもそれらの材料はない。これじゃあカレーライスが作れないじゃないの。そうだ! 畑に取りに行こう。冷蔵庫の扉を閉める。家の裏口でつっかけを履いて私は外に出た。庭の小さな畑。そこでは夏野菜が丸々と実っていた。ナスを一つもぐ。うふふ、私ナス好き。トマトも一つ収穫する。トマトは水水しくて美味しいのよね。キュウリも取る。キュウリはお兄ちゃんの大好物なのよ。そしてキッチンに私は戻った。手に入れた三つ野菜を調理台の上に置く。よし、カレーを作りましょう。ママが作るものとはお野菜が違うけど大丈夫。料理は愛なのよ。これはママの口癖なの。
 キッチンの下の扉から大き目のお鍋を取り出す。蛇口をひねって水を半分ぐらい入れた。ガスコンロの上に乗せる。さあ次は野菜を調理するわよ。でも包丁は使えない。ママに禁止されてるの。切らなくてもきっと美味しいわ。ナスを掴む。キッチンの引き出しからつまようじを取り出してナスに刺した。四つ刺して動物の形にする。一応ブタさんのつもり。お肉が無いから代わりにブタの形をしたナスでよしとする。ナスを鍋に放り込む。次にトマト。ちょっと味見しちゃおう。私はかぶりついた。もぐもぐ、美味しいわ。あっという間に手のひらからトマトは消えた。あれ、これじゃあトマトが無いじゃないの。どうしよう、あ、そうだわ。私は冷蔵庫の扉を開けた。ケチャップとマヨネーズと味噌を持ってくる。まずケチャップよ。鍋の中にケチャップをどばーと入れる。ケチャップもトマトも似たような味だわ。違うって? 細かいことは気にしないのよ。次にマヨネーズをもりもり入れる。引き出しからスプーンを取り出して味噌もたっぷり入れた。キュウリを鍋に落とす。キュウリと言えば味噌マヨが合うのよ。さあ野菜を煮るわよ。ガスコンロの点火ボタンを私は押した。
 またしても私は困っていた。キッチンのどこを探してもカレー粉が無い! 困ったわ。カレー粉が無いとカレーを作れないじゃないの! これじゃあ野菜スープだわ。それじゃあダメなの。お兄ちゃんの好物はカレーなんだから。そして私は発見した。カリントウ! これを入れればスープは黒くなるし甘くなるに違いない。私はカリントウの袋を開いて鍋に全部突っ込んだ。オタマでカレーをかき回す。うんうん、良い感じの色になってきたわね。完成よ!
 炊飯器にご飯は炊いてあった。ご飯を皿に盛ってカレーをかける。スプーンを添えて両手で皿を持つ。二階への階段を上がりお兄ちゃんの部屋の扉の前で声をかけた。
「お兄ちゃん、カレーライス出来たよ! 入ってもいい?」
「……カレーライス? あ、ああいいけど」
 床に皿を置いて扉を開く。また皿を持ってお兄ちゃんが寝ているベッドの横に行った。
「はい、お兄ちゃん、召し上がれ」
 お兄ちゃんはカレーライスと私の顔を見比べた。カレーライスの見た目は水っぽくて色が薄い。それにふやけたカリントウやつまようじの刺さったナスとキュウリがそのままゴロリと乗っかっていた。
「つ、つむぎ、こ、これ、お前が作ったのか?」
「そうだよ。夏野菜のカレーライスだよ」
「夏野菜? じゃ、じゃあ、一口、食べてみるか」
 お兄ちゃんは私の頭にぽんと手を置いた。そして顔を険しくしながらスプーンを持ちカレーライスをすくって口に運ぶ。
「あ、あ、あぁぁぁあ!」
 お兄ちゃんは絶叫した。よほど美味しかったみたいだ。お兄ちゃんは気を失うようにベッドに倒れた。カレーライスは大成功ね。私は満足してその横顔をそっと撫でたのだった。
「お兄ちゃん、早く治ると良いね」
107 :
ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE (ワッチョイ e12f-O3lh)
2022/08/19(金) 10:43:51
第六十回ワイスレ杯参加作品

>73
>82
>85
>86
>89
>93
>96
>98
>99
>100
>102
>104
>106

只今、十三作品!(`・ω・´)
0721KB
■トップページに戻る ■全部 ■1- ■最新50 【スレッドを最新に更新】

5ch勢いランキング トップ > 文芸書籍サロン > ワイが文章をちょっと詳しく評価する!【237】 > キャッシュ - (2022-08-19 11:06:24 解析)

■トップページに戻る■
お問い合わせ/削除依頼について
[Atomフィード]